はじめに | ||||||||||||||||
2005年夏旅の第1弾は未観光地であった山梨県を後始末することを第一にしました。 |
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京阪神ドリーム静岡号にて | ||||||||||||||||
東海道昼特急大阪号の登場を境に急に増え続けるJR高速バス。京阪神ドリーム静岡号もそのひとつです。夜行バスは4年ぶりの利用になります。 中央道昼特急京都号の件もあってチケットを申し込むにも注意を払いました。トラブルがあった明石駅のみどりの窓口は利用せず、今回は加古川駅へ向かいました。「乗車日」「バス名」「希望座席」を記入して窓口に提出しました。画面を覗き込むとやはり東京行きの「ドリーム」や「東海道昼特急」と間違えていましたが、バス名をカタカナで入力するとすんなりと出してくれました。明石駅の係員は最初からないと決め付けていましたので便名入力をしなかったのでしょう。まあこれで知識のあるなしとお客さんを信用するしないとの差がはっきりとでたわけですね笑。 希望座席は22番C席、つまりダブルデッカー車両の1階席の後ろ側1人掛け席ですね。1階席は6人定員なので、人数によっては貸しきり気分になるかなと笑。昼行便であれば2階席がいいとは思いますが、夜行便はカーテンを降ろしてしまっていますので意味がないかなと思いました。 さて、当日、余裕を持ちすぎて大阪に到着しました。JRバスの桜橋口乗り場を利用するのは実は初めてだったりします。高速バス乗り場は大阪駅改良工事に伴い、頭上にはJTB、日本旅行、JR四国の旅行会社であるワープの3社が移転したトラベルコートが出来ています。広いとはいえないフロアにライバル3社が隣同士で居るのは奇妙ですね。まあ人気はJTBに集まっていますので特にワープは寂しすぎます。工事以前の狭い店舗が結構良かったんですけどね。 トラベルコートが上に建って換気が悪いんでしょうか、乗り場は蒸し暑いです。そんな中、京阪神ドリーム静岡号は発車10分前にやってきました。西日本JRバスとJR東海バスの共同運行ですが、大阪→静岡の夜行便は静岡→大阪を昼行便の京阪神昼特急静岡号としてやってきたJR東海バス車両になります。乗客数はと・・・思ったよりも多くはなかったですね。「よしよし、1階席独占!!」と思っていたら前に若い女性が座りました。ちょっとがっくしでしたね笑。 定刻どおりに22:50に発車しました。 |
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発車してしばらくは新御堂筋を北上し、千里ICから高速に入ったようです。自動車でこの辺りを来たことがありませんので走行経由が全然分かりません笑。まあ、逆にめったに来ない道を走っているというのが新鮮味がありましたね。明るければ景色からどの辺りに居いるかを把握できると思いますが、真っ暗ですから全然分からないまま京都南ICで一旦高速を降り、京都駅を経由して行きます。京都駅発は23:55。遅れることもなく10分前に到着し、発車して行きました。ここで何人乗ったのかはわかりませんが、少ないような気がしました。日が変わる前の京都駅前。バスが到着と同時にバス好きと思われるカメラ小僧がパシャパシャとフラッシュをたいていたのには驚きました。何となく羨ましいですね笑。僕が好きな京都の玄関駅。今まで時間帯にして6時から23時半までの色んな顔を見てきましたけれども深夜の顔は見たことがありません。「いつかはこの駅前で徹夜をしてみたい」そんな野望を持っていたりします笑。 京都駅を出た京阪神ドリーム静岡号は再び京都南ICに向かっていました。いつも五条通を経て京都東ICから名神高速道路に入っていますので珍しかったですが、同一ルートを経由するのが嫌いな僕は「もったいないなあ」と思いました笑。京都駅前を発車してしばらくすると消灯になりました。眠れないというかあまり眠る気がない僕はカーテンを開けて外を見ていました。そしてたくさんのトラックや高速バスに抜かされていました笑。高速バスの中には名前も知らないバス会社もありましたので、時刻表にも載っていない東京行きの格安バスの数は非常に多いんでしょうね。と思いつつ、1:00ちょうどに阪急バスの新宿行きに抜かされ、間もなく休憩地である多賀SAにて30分の休憩となります。30分の休憩は長いですね。でも、昼行の方がこのくらい長いともっといいと思うんですが。。。とりあえず発車時刻を書かれた案内盤を確認して降車してフードコートに向かいます。すぐ近くには東京行きのドリーム号が多数停車していました。ちょっとうどんでも食べようかなと思ったのですが高いですね。。。何も買わずに無料のお茶を飲みつつベンチでのんびりした後バスに戻りました。周りを見るとすでにドリーム号の姿は消えていました。 |
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そしてバスは発車し、僕もそろそろ寝たほうがいいかなと座席をフルリクライニングし寝ることにしました。途中何度か停車したような気がしつつ、目が覚めたのは浜松駅に到着するちょっと前でした。浜松駅は5:30に到着しました。外を見る限りはまだ動き始めたところですので、人影は少なかったです。でも5:30と言えどもすっかり盛夏の朝。さすがに明るくなっていました。浜松駅で前の女性が降車しましたのでやっとのことで1階席は独占ということになりました笑。バスは再び高速道路に戻り、終点の静岡駅に向かいます。少しうたた寝をしつつくねくねと曲がるなあと思っていたらいつの間にか静岡駅に到着しました。やっぱり走行経路が分からないともうすぐなのかまだまだなのか分かりませんね笑。乗車人数は結局10人くらいだったようです。 | ||||||||||||||||
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静岡を素早く観光そして甲府へ | ||||||||||||||||
静岡を出発するには1時間くらい時間があります。ここから一番近い観光地といえば駿府城へ行ってみましょう。駿府城へいくのは2回目です。前回は登呂遺跡と駿府城を地元出身の後輩の案内で行ったのでした。その時からその大きさから目立っていて覚えている県庁の建物を目印に向かいました。 駿府城は徳川家康が隠居した城ですね。何故この地を選んだのかはわかりませんが。。。駿府城では立派な巽櫓と東御門が復元されています。かなり大きな門なので驚かされるくらいです。拝観も出来るのですが、さすがに早朝は開いていませんね。またの機会にとっておくことにします。 |
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静岡駅に向かう途中に松屋がありましたので素早く朝食を取り、狭い地下道を通って静岡駅に到着し、静岡駅を7:59に発車しました。 乗車した車両は今となっては乗る機会が激減したかぼちゃ電車でした。221系とかが登場してからあまり好きな車両ではなかったのですが、久しぶりなので微妙に嬉しかったりします。富士駅にて乗り換え。そして身延線へ。身延線に乗った理由のひとつとしては富士山が見たかったんですよね。しかし、今日はやや曇り空。晴れてはいるんですが遠くを見ると曇り空という天気でした。とりあえずは今日も晴れ男ですね笑。 身延線の車両は2両編成のワンマンカーです。気動車ではなくて電車ですのでローカル線という雰囲気はここでまず消えました。乗車人数は満席とは言わないけれども多い方でした。富士宮駅で多少の乗降があり、次の西富士宮駅を過ぎると市街地から急に山へ入っていく形になりました。左手の車窓には幅が広くて石だらけの富士川が流れていました。日蓮宗の総本山のある久遠寺への下車駅である身延駅でも乗降人数はあまり多くなく、鰍沢口駅を越えた辺りから次第に人数は増え始め、終点の甲府駅に着くころには立ち客も多く出てきた感じでした。夏休みですから旅行者の乗車人数が多いのかなと思ったら意外と制服姿の学生さんが多かったです。 |
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武田神社へ | ||||||||||||||||
山梨といえば甲斐の国。甲斐の国といえば武田信玄ですね。でも、「武田信玄」というのは有名なのですが試験に出るのは「甲州法度之次第」を書かせることの方が多いような気がします。「風林火山」も有名ですが、これは書かせることはまずないでしょう。毛利元就や上杉謙信と同じように有名でありながら学校ではあまり習うことが少ないという不思議な人物ですよね。そういうことで今回は武田神社に向かいます。そういえば武田神社は武田氏の本拠であった「躑躅ヶ崎館」ですが、これは漢字が難しいですね。。。試験に出なくてホッとする人は多いんでは?笑。 武田神社へは甲府駅からのバスに乗車します。乗り場は栄えている南側ではなくてちょっと寂しい北側になります。南側には舞鶴城があるのですが、ここでも姫路城などと同じく駅を挟んで城側が栄えているんですね。僕が気づいた法則なのですが何か理由があるんでしょうか。ただし、明石の場合は城側ではなく海側ですが、公園の敷地があまりにも駅から近いし広すぎたんでしょうか。山梨交通のバスは20分に1本の割合でやってきます。甲府の滞在時間は約90分。電車に間に合うように素早く回る必要がありますので、時刻表の点検は注意しなければなりません。11:40に発車するバスに乗り、信玄通りを1直線に上っていき、夏休みでも学生で賑わっている山梨大学前を通過して10分ほどで到着しました。「さてと運賃は・・・18円?!!」運賃表を見たら「18」と書いていたんですよね。でも注意書きを見ると10円単位だそうなので「180円」です。当然ですよね笑。でも、初めてこのバスに乗る人は誰もが驚くと思いますよ。それにしても3桁まで表示が可能なのだったらちゃんと「180」と出した方がいいと思うんですが・・・ さてと武田神社に参拝。有名な歴史人物を奉る神社を参拝するというのは不思議なものですね。ただ、信玄通りの途中で「武田町」という町名が存在するなどこの辺りの人たちにとっては武田信玄は誇りに思うのでしょう。僕も武田信玄は戦国時代では最強の人物だと思っていますのでその強さにあやかりたいものです。そして宝物殿へ。今日は特別公開ということで「風林火山」の本物の旗が展示されていて感激しました。ここではその風林火山のミニチュア旗を売っていたので欲しいなと思ったのですが、700円はちょっと高すぎます。 躑躅ヶ崎館は意外と狭かったです。この中に信玄は滞在し「人は石垣、人は城、人は堀、情けは味方、仇は敵なり」と説き、戦国時代で強固な城が続々と建築されていく中、家臣の強さを信頼してあえて城を作らなかったそうですが、その掌握術は今でも見習いたいものですね。 12:30発のバスにて甲府駅に戻ります。途中で行きのバスから目立った人をここで見かけました。どうやら歩いて甲府駅まで戻っていたようです。なので、甲府駅から武田神社を歩いていくとしたら40分くらいかかるみたいです。この暑くて上り坂の中を40分を歩くよりも180円を払った方がいいです。発車まで残り20分ほど。駅前の武田信玄像を撮影し、舞鶴城に行ってみたいなと思いましたが時間がないので断念し、ここでのお土産として山梨県のお土産ナンバー1兼外国人にとって魅力のあるお土産ナンバー1という「信玄餅」を購入して慌しく中央本線の人となっていました。 |
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12:59に甲府駅を出発し、中央本線をひたすら西へ向かう事になります。途中の下諏訪駅で下車し、諏訪大社と下諏訪温泉に入浴ということになっています。 さて、車内は大きな登山ザックを背負った登山客であふれかえっていました。この時期は山に登ったら気持ちいいんでしょう。当然ながら微妙に座れないまま小淵沢駅に到着しました。ここからは高原鉄道といわれる小海線への接続駅です。行ってみたいのですが時間がありません。そういえば昼食はまだ食べていません。慌しい出発ですから食べ物を購入する余裕もなかったんですよね。何を隠そうこの小淵沢駅は5年前に駅弁を買った駅です。そこで今回は「元気甲斐」弁当を購入しました。1300円とちょっと高いのですが、中身が多いので家に帰るまで持つかなと思いました。14:09に小淵沢駅を出発。弁当を広げると2段重ねですごいボリュームがあります。メニューは以下の通り。 1の重(下写真左) 1、胡桃御飯 1、蓮根の金平 1、山女の甲州煮 1、蕗(ふき)と椎茸と人参の旨煮 1、蒟蒻の味噌煮 1、カリフラワーのレモン酢漬 1、ぜんまいと揚げの胡麻酢合え 1、セロリーの粕漬 2の重(下写真右) 1、栗と占地(しめじ)のおこわ 銀杏、蓮根入り 1、アスパラの豚肉巻 1、鶏の柚子味噌合え 1、公魚(わかさぎ)の南蛮漬 1、山牛蒡(ごぼう)の味噌漬 1、沢庵 というように、1の重だけでもう満腹なのに、さらの2の重でおこわがあるんですからすごくボリュームがありすぎです。でも、山女とかめったに食べることができない食材とかもありましたのでおいしかったです。食べるのに時間がかかりまして、14:30発の茅野駅でたくさんの人が乗ってくる前に完食できてよかったです笑。上諏訪駅で乗降客が多いのを見送った後、下諏訪駅に到着しました。 |
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下諏訪の街を行く | ||||||||||||||||
下諏訪駅を出ると目の前に温泉のモニュメントがありました。流れる水を触ってみると「あつっ!!」注意しましょう笑。 15分ほど歩いて諏訪大社下社秋宮に到着しました。諏訪大社は「諏訪大社上宮本宮」「諏訪大社上宮前社」「諏訪大社下社春宮」「諏訪大社下社秋宮」の2社4宮に分かれています。伊勢神宮の外宮と内宮と同じような感じでしょうか。本当は全部周るのが好ましいとは思いますが、時間が限られていますので駅から最も近い下社秋宮を選んだわけです。 さて、この宮は森の中にありいかにも神社という趣を感じさせました。手前に神楽殿、後方に幣拝殿があり、さらに後ろの四方には御柱が立っています。これが7年に一度行われる御柱祭りの御柱ですね。このときはいつもニュースになるんですが、木落としって何か怖いですよね。 それではおみくじを引きまして・・・「末吉」でした。くくりつけようと思ったのですが、「お持ち帰りになってよくお読みください」と書いてありましたので持って帰りました。とりあえずは京都の八坂神社、和歌山の紀三井寺に続く3連続「凶」を免れましたのでホッとしました。 いつかは4社を巡ると心に刻んで諏訪大社を後にしました。 |
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観光の最後は下諏訪温泉です。このあたりは立ち寄り湯がたくさんあります。ただ、どれも銭湯みたいな施設のようですが、諏訪大社の近くにある「遊泉ハウス児湯」に行きました。ここは町内で一番大きい公衆浴場とのことです歩いて5分くらいの近さでした。 入湯料は220円でこのあたりはだいたい同じ相場のようです。脱衣場は100円の有料ロッカーかただ置くだけの棚の2種類があり、貴重品預かりロッカーがありませんので有料ロッカーを使うしかないです。入ってみまして洗い場は10ヶ所程度の狭いような広いような、、、シャンプーや石鹸などが備わっていませんので事前に用意しましょう。湯船は普通、ジャグジー、打たせ湯に屋根がある露天風呂の4種類があります。ただ、若干熱かったですね。ドライヤーは10円で3分との事。総括として「銭湯」だと割り切れば普通の温泉施設だと思います。 再び下諏訪駅に戻り、あとは明石までのんびりと帰るだけになります。 |
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急転落の遠い家路 | ||||||||||||||||
下諏訪駅を16:23よりもちょっと遅れて発車すると、みどり湖駅経由の長いトンネルに入ります。そして乗換駅である塩尻駅に到着。この電車は長野駅行きですので、名古屋方面の中央本線は跨線橋を渡って移動する必要があります。発車まで17分ほど待ちます。その間に名古屋行きの「ワイドビューしなの20号」がやってきてお先にという感じで発車していくのをじっと見ていました。「本当に明石まで普通電車で行くべきだろうか・・・」このときなぜかそう思ってしまいました。 やがて塩尻駅を発車しました。2両編成のワンマンカーで、JR東海のいつもの車両です。身延線でも乗ったので面白くないですね。。。このまま中津川駅まで2時間ほど乗り続けることになります。外の天気は次第に悪くなってきまして、雨もポツリポツリと。夏に近くに川が流れる森の中で雨というのは何となく風情があるなあと思いますけどどうでしょうか?2時間はさすがに長くて暇になりますね。アニメのキャラや姫の似顔絵などを何となく描いているうちに中津川駅に到着することになりますが、ホームで停車する直前に人数の多さを見て「すごい多いな」と思っていました。 電車が来ないなと思ったら遅れているようです。掲示されている内容を見ると塩尻駅辺りで大雨のために徐行しているとの事。でも、すでに通過していますから意味はないはずですが。。。なかなか電車が来ず、構内には帰れない高校生をはじめ多くの人であふれかえっていました。これはただ事ではないぞと、大阪のKさんにJR東海のHPから運行情報をチェックしてもらうことにしました。それによると「18:36頃より古虎渓駅〜土岐市駅間の上下線にて大雨のため運転を見合わせています。そのため列車に遅れが見込まれます」とのこと。そして1本前の「セントラルライナー20号」などがまだ発車していないことから、僕が中津川駅に到着した時点ですでに1時間は遅れていたということですね。いつもならば代替交通手段を考えてこの場を脱出するところですが、中津川駅には何もありません。ですから下手に動くよりもここでじっとしているしか方法がないわけです。そしてどうしようかと悩んでいるうちに「ワイドビューしなの22号」が1時間遅れで中津川駅に到着しました。当然ながら「ワイドビューしなの」も動けません。しかし、先に名古屋に到着するのは確かでしょう。ですから、別払いは覚悟して「ワイドビューしなの」に乗り込むことにしました。「明日は早番の仕事だから今日中には明石に帰りたい」頭に中にはそればかりしか思い浮かびませんでした。名古屋駅発新大阪駅行きの新幹線の終電は22:58です。もしも今動けば楽々と間に合うのですが、無常にも電車は動かず時は経ちました。空を見上げると雨はすっかりやんでいまして星も出ているくらいです。なのに動かない。。。その後もKさんは中津川駅に直接電話してもらうなどしていただきましたが、結局はつながらなくてわからなかったようです。ちょっとどうするべきかわからなくなっていたのでKさんに聞いてしまったのですが、本当は現場に居る僕が聞くべきですよね。で、僕が「ワイドビューしなの」の車掌さんに尋ねてみました。20:45頃に聞いたのですがまだ運行再開していないとのことです。21時になるとやっと運行再開になりましたが、ダイヤの調整のためかなかなか動きません。20分ほどすると臨時列車として瑞浪駅行きの普通電車が先発して行き、34分になるとやっと「ワイドビューしなの」は発車して行きました。実に3時間ぶりの運行再開ということですね。ちなみに高校生たちの姿はいつの間にか姿を消していました。きっと家の人に迎えに来てもらったのだと思います。 「ワイドビューしなの」はJR東海の特急でははじめての乗車ということになりました。まさかこんなことで乗るとは思わなかったですが。。。「さすが特急、速いなあ」と思いながら、時刻表とにらめっこを始めました。もしも通常のスピードだったら中津川〜名古屋は50分ほどで到着することになります。つまり、良かったら22:30くらいに到着することになりますので何とか間に合う時間ということですね。新幹線の終電に乗れば今日中に明石に戻れますので光は指し始めたなと思いました。しかし。。。かすかに予想したとおり土岐市駅手前でスピードは落とされました。念のための徐行運転ということでしょう。これは仕方がないのですが、今度は時計とのにらめっこが始まりました。ゆっくり走るのに停車駅どおりに多治見駅、千種駅と停車していきましたが、千種駅を過ぎた時点ですでに22:50に近づいていましたので絶望の空気が広がりました。今夜はどうやって過ごそう。。。あとは新幹線が接続待ちしているか救済で臨時に出してくれることを祈りたいのですが。。。もうすぐ名古屋駅というところでさらに5分ほど線路上で停車。。。結局、名古屋駅に到着したのは23:10でした。ちなみに救済措置だったので青春18きっぷで乗車したにもかかわらず乗車券や特急券は不要でした。一応は貴重な経験になりましたけれども複雑ですね。 降りて急いで新幹線乗り換え口へ向かいます。同時に隣のホームでは「ワイドビューしなの24号」も到着しました。ほぼ一番で乗り換え口に着いたのですが、すでにたくさんの人が駅員さんに詰め寄っていました。恐らくは塩尻駅で見送った「ワイドビューしなの20号」の乗客だと思います。時刻表で確かめてみると20号の多治見駅着は18:22です。なので多治見駅で長時間停車を食らったのかもしれませんね。結局のところ、塩尻駅で「ワイドビューしなの20号」に乗車しても今日中には明石に着かなかったということですね。そういうことで、新幹線の救済措置はないとわかったので名古屋駅の改札口を出ることにしました。 「今夜はどうしよう・・・」野宿も考えましたが明日は仕事が入っていますので、疲れたまま仕事に取り掛かるのはできるだけよしたいです。かといって、ホテルは予約もしていないし。。。でもここは名古屋。いつも時刻表の片隅にカプセルホテルの案内があるのを思い出し、どこかにあるだろうと期待しました。そして幸いなことに財布の中には1万円札が入っています。これも不思議なことなのですが、いつも今月分のお金を下ろしたあと、その時に使わないお金は机の中にしまっておくのですが、今月分だけはなぜかしまわなかったんです。そして今日、まるで暗示されていたかのように役立ったわけですね。 翌朝は始発の新幹線に乗って戻らないといけませんからできるだけ名古屋駅から離れない方がいいですね。太閤通口を出てすぐに目に入ったのは「サウナ太陽」です。サウナというのは経験したことがないのですが、ここが一番近いだろうと思いますのでチェックインしました。深夜料金込みで3200円の出費です。親には中津川駅から時々連絡していましたが、最終的にはこうなったと報告しました。そして朝イチの新幹線に乗って戻るから西明石駅まで作業服を持って迎えに来て欲しいと連絡したら、姉夫婦が代わりに来てくれる事になりお願いして連絡は終わりました。夕食は取っていないんですが、旅の非常食である「じゃがりこ」にホテル価格で160円のコーラでお腹を膨らませ、軽く入浴した後、1時半になってやっと落ち着きましたので仮眠室で寝ることにしました。 翌朝5:30に目覚ましのバイブで目が覚めました。4時間しか寝ていないということですね。でも何とか起きれただけでも良しとしましょう。寝ぼけなまこのままサウナを後にし、名古屋駅に向かいました。5:50の名古屋駅はいかにも眠そうな人たちがあちこちいました。恐らくは昨日の件で朝イチの新幹線で帰る人が多いのでしょう。そしてその中にも野宿組がいたかもしれませんね。みどりの窓口はすでに行列が出来ていました。これも多分払い戻しのために時間がかかっているのでしょう。間に合うかなあと思ったら6:00になって窓口数が増えたので何とか障害者割引適用で購入できました。それでも5400円。かなりの出費で痛いです。。。 6:22の新大阪駅行き「こだま」に乗車し、事前に買ったおにぎりを食べつつボーっとしていたのですが、何しろ眠いです。いつもならば車窓を楽しむのですが寝たいほうが強かったですね。いや疲労回復のために寝なければならないですから浅いですができるだけ寝ました。そして京都駅を過ぎて新大阪駅までもう少しというところで歯を磨きました。新幹線で歯を磨くとは。。。7:24に新大阪駅に到着しました。 新大阪駅で乗り換えになります。山陽新幹線用のホームへ移動するのは本当に面倒ですよね。眠気覚ましにワンダのモーニングコーヒーと疲労回復にリポビタンDを購入してから再び「こだま」に乗りました。7:34に発車してリポビタンDを一気飲み、コーヒーをゆっくりと飲みつつ8:03に西明石駅に到着しました。 その後、迎えに来ていた姉夫婦の車に飛び乗り直接職場に行く予定でしたが、時間が大丈夫でしたので一旦家に戻って荷物を出した後、軽くシャワーを浴びて家に戻ってから10分後には出ていました。そしてその日の仕事は、疲れからか終始ハイテンションの状態で飛ばしっぱなしで、さらに早番の1時間に残業の30分の合わせて基本よりも90分も長く働いたのでした。疲れきった僕は家に帰ってから3時間も昼寝していました。 |
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おわりに | ||||||||||||||||
このように一人旅を始めて10年になりますが、途中で帰れないというトラブルに遭遇したのは初めてでした。今までは1本遅れたりすることを想定してスケジュールを組んでいましたが、こういうこともあるんだなあと身をもってしみました。 それでもプラス面で考えれば、めったにない救済措置でタダで特急に乗れましたし、やむを得ず利用したとは言えサウナも初体験できました。結果として疲れましたが、楽しい旅行だったかと聞かれると「Yes」と答えられます。こういうトラブルに遭遇し、どうすれば良いのかを考えたことも後にアドバイスをするときに役立つと思っています。 京阪神ドリーム静岡号については、4年ぶりの夜行バスでしたがフルリクライニングして寝られたこともあり、また、1階席を選択したことによって半ば独占状態だったので気兼ねなく移動できたのが良かったです。ちなみに1階席は本来は浜松駅で降りる人が座るのかもしれません。また、クーラーはずっとかかっていた状態でしたので、人によっては寒く感じられると思いますので注意してください。休憩地だった多賀SAでは売店は開いていますので、ハンバーガーなど軽食類は購入できなくてもおにぎりなどは購入できます。30分と休憩時間は長いですのでお金が大丈夫であればうどんでも食べることはできると思います。 最後にお土産の「信玄餅」ですが、家族でも大絶賛でしたし、僕自身でも今まで食べた和菓子の中でもトップクラスに入ります。東京にも支店があるようですので山梨へ行かずとも東京で買ってしまいそうな気がします。本当においしいですのでぜひどうぞ。 「信玄餅」の販売元→桔梗屋HP |