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国宝4城ファイナル・犬山城の旅(2006年7月27日)


 はじめに
 全国各地にあるお城。その中でも中心地でもある「天守」には4城が国宝に指定されています。国宝4城は姫路城(兵庫県)、彦根城(滋賀県)、松本城(長野県)、そして犬山城(愛知県)です。犬山城以外は大学時代に制覇済みなのですが、犬山城はJRで行くと高山本線というローカル線に最寄り駅から遠いと言うイメージがありました。しかし、いつまでも制覇しないままでは何かスッキリしませんので、この夏に行くことにした次第です。
 青春18きっぷ夏シーズン1回目の旅になります。
姫路城 彦根城 松本城
 ほぼ始発に乗って
 青春18きっぷでの日帰り旅行では基本的に徹夜になってしまいます笑。早起きが苦手な体質なもんで。。。そういうわけで今回も40分の仮眠の後に家を出まして、ほぼ始発に乗って旅立ちました。

 7月末の朝はすでに明るくなっており、まだ涼しい感じがしましたが、それでもこれから暑くなりそうな予感を感じつつ。。。そしていつものように京都駅を通過する際は、変な気分も感じつつも8:21に米原駅に到着しました。

 跨線橋を渡ってJR東海車両を待ちます。いつものオレンジ色の。。。今では懐かしくなった昔の新快速と同じ車両です。米原駅でのJR東海への乗換えと言うのは車両が短いことが多いので、僕は米原〜名古屋はあんまり好きじゃないです。秋のダイヤ改正で編成が増えて改善されるらしいですけどもどうでしょう。
 8:32に米原駅を発車。列の1番前に居ましたので簡単に座れました。というか、あんまり列ができていなかったです。それでも大垣に到着するまでに混雑しましてこの電車は岐阜駅止まりなので、大垣始発豊橋行きに乗るらしい人たちは、この大垣駅で大勢降りてしまいましたので閑散となりました。9:19に岐阜駅に終点の岐阜駅に到着しまして降ります。
6年ぶりの岐阜駅
 高山本線へ発車する9:45までちょっと時間がありますので、軽く回ったのですがまだ9時になったばかりですからお店とかはあんまり開いていませんでした。ただ、この時点ですで暑かったです。
 時間が近づいてきましたのでホームに戻り2両編成の電車に乗って。。。高山本線はその先に下呂温泉、高山を抱える観光路線ですから混むんじゃないかと思っていましたが、意外と少なくてほとんどの人が座ることができました。もっとも、この電車は高山に行くのではなくて、太多線経由多治見行きだということもあるかもしれませんが、、、
 10:12にJR線では最寄り駅である鵜沼駅に到着しました。
ロングシートでした 小さな鵜沼駅
 犬山城へ
 鵜沼駅から歩きます。線路を挟んで北に改札口、南に犬山城があります。改札口を出まして、ずいぶん遠回り。。。南隣に名鉄「新鵜沼駅」がありますので跨線橋で連絡してくれたらいいのに、と思いつつ、、、線路を渡る踏み切りもちょっと遠いところでやっとのところで新鵜沼駅前にたどり着きました。「いやあ、本当に不便なところにあるなあ」と思わずつぶやいたほどです。新鵜沼駅から犬山駅まで電車で行ったほうが早いんじゃないかと思いますが、それだと面白くないので歩きます。それに定番の眺めは歩かないと見られないみたいだったからです。歩いているとほどなく大きな川に差し掛かります。これは木曽川、そして県境の、、つまり橋を渡ると愛知県になります。岐阜県で降りて歩いて愛知県の城に向かう・・・いかに変な気分になるかお分かりになると思います笑。木曽川の橋から定番のアングルが見えます。思ったよりも小さく見えました。なので、ここからまだまだ歩きが続きます。。。およそ30分後に犬山城に到着しました。

 実は犬山城は初めてではないらしいです。親いわく、小さいときに行ったことがあると。しかしあまりにも小さすぎたのだったら覚えているわけがないんですけど。。。そういうことで犬山城の天守に登ります。現存天守らしく急な階段が面白いです。なかなか木のぬくもりを感じながら最上階へ。今日は非常に暑い日でしたので風が心地よかったです。この最上階には落下防止用のフェンスを設けておらず、眺めは非常に良いものになりました。最上階からは遠く名古屋まで見えるみたいです。
 なお04年まで犬山城は徳川家康時代からの城主であった成瀬さん個人が所有という珍しい城でした。現在は財団法人として発足された白帝文庫に委譲されています。
 とりあえずこの時点で国宝4城を完全に制覇しました。
木曽川越しの定番 青空に映える犬山城
 犬山城周辺にて
 犬山城は周辺に色んな見所がありました。犬山の名物は城だけではなく、祭りも名物になっています。何が名物なのかというと車山(やま)が出され、そしてその1輌1輌にからくり人形が舞うのもまた珍しい車山です。犬山祭りは1635年頃に始まったといわれています。
 犬山市文化史料館では入ってすぐに車山がそのまま展示されていました。そのほか、犬山に関する簡単な歴史の説明などもありました。
 犬山市文化史料館の隣には「からくり展示館」があります。ここではからくり人形を間近で見られるほか、日時が合えばからくり人形の実演も見られます。残念ながら平日に行ったのでは実演はしておらず、ビデオテープでの鑑賞だけでしたがなかなかすごいからくりでした。
 最後は「どんでん館」ちょっと離れた場所にあります。ここでは4輌が常時展示されています。雰囲気もなかなか良く、館内の照明が暗くなったかと思ったら、車山にびっしりと飾られた提灯が灯されてかなりいい雰囲気を出します。
 これらの3館をめぐったわけですが犬山城と含めて4つの施設を共通で入館できる「ワン丸手形」(600円)にて巡りました。
 そのほか、犬山城周辺には城下町らしい雰囲気がところどころで残されていました。
犬山市文化史料館 からくり展示館 どんでん館
小京都を感じさせる街角でした
 どんでん館の見学を終えた時点でまだ13時前。これからどうしようかと思いました。JR線の乗りつぶしも兼ねて太多線経由で名古屋に向かおうと一度は決めましたが、時刻表を取り出すとそれほど遠くはない場所に下呂温泉が目に入りました。帰りの時間を考えるとわずか40分ほど。果たして楽しめるかどうかわかりませんでしたが、無料の足湯の存在を思い出しては何とかなるだろうと思い下呂温泉に向かうことにします。そのまえに鵜沼駅に戻らなくては、、、さすがにしんどいですので名鉄線を使って新鵜沼駅まで行くことにします。
マンションの1階が名鉄犬山駅
 犬山駅からわずか4分で新鵜沼駅着。あまりにもあっけない名鉄デビューでした笑。
 ホームに降り立ちましては「また遠回りで歩きかあ。。。」と改札口に向かう途中に視界の端に「高山線」の文字が入りました。「おかしいだろ」と思いつつ改札口を出て再び遠回り・・・線路伝いに歩いていくと簡単な踏み切りに。ここから駅を見るとJR鵜沼駅の跨線橋が名鉄新鵜沼駅方面に延びているのが見えました。この時はまだ繋がっているとは思いませんでしたから、途中に出入り口があるんかなと思い近づきました。しかし、期待は見事に外れ、JRと名鉄は跨線橋で繋がっているという衝撃の、、、非常に分かりにくいです。。。駅前のコンビニで昼食を調達しては13:48に鵜沼駅を後にしました。
 下呂温泉の40分
 高山本線にてゴトンゴトンと。。。高山本線には下呂温泉のほか、高山、飛騨古川などの観光地が沿線にあり、さらに接続バスから奥飛騨温泉郷、そして上高地へと続く屈指の観光路線となっています。それなのに高山本線での美濃太田駅以北への普通列車の運転本数は1〜2時間に1本という特急王国にもなっています。そういうことできっと混むんだろうなと思っていましたが、4両編成でやってきまして意外と少なく、最初はロングシートに座っていましたが、徐々に降りていく人が多くなり、最後にはボックスシートを独占していたほどです。しかし、鵜沼駅で「ワイドビューひだ」を見たときは満席気味、どうやら観光路線&特急路線は普通電車よりも特急で行く人が多いみたいです。下流になると木曽川になる飛騨川沿いをのんびりとさかのぼりながら15:15に下呂駅に到着しました。

 帰りの電車に乗るのは15:56。つまり40分しか観光時間がないわけです。もう少しのんびりしてもよかったのですが、15:56に後にすると明石には21:30すぎに到着するのに対し、次は17:37発となっており、これでは明石に23時になってしまいますので翌日に差支えが、、、

 そういうことで滞在時間はわずか40分だけですが、下呂温泉の雰囲気だけを感じ取るということを優先にしました。そして、前々から下呂温泉についての勉強もしていましたので、無料の足湯の存在も頭に入っていましたから、できるのであれば入ってみようということで足早に駅を出まして、川を渡り温泉街へ、案内板を見つけてはそのまま直進していくと足湯があるということで直行で向かいました。

 そして見つけたのが「ゆあみ屋」。「足湯」と「お土産」と「喫茶店」が合体したような不思議な足湯です。喫茶店が一緒になっていますから、コーヒーを飲みながら足湯につかったり、夏ですからカキ氷を食べながら足湯っていうのもできるわけです。この時点で10分経過。残り30分ですから、足を拭いたりする時間を考えると7分だけでした。それでも犬山を歩き回った足の疲れは一気になくなり、足もすべすべになったような気がしました。さすが三名泉。きっと肩まで使ったら気持ち良いだろうなあと思いつつ、ゆあみ屋を後にしました。
ゆあみ屋 無料で足湯につかれます
 肝心の雰囲気ですが、ここでも飛騨川に流れる小さな川を挟んで旅館街が密集しているという法則が成り立っていました。温泉には川が不可欠なんかなあと思いました。なぜか座っているチャップリンが橋にいましたけれども、関係はあるのかどうかなあと思いつつ、、、
 そして飛騨川の河原には自由に入れる名物の無料露天風呂もありましたけれども、橋から丸見えですし、脱衣所もないのですから非常に勇気がいりそうな、、、お土産も購入し、短いながらも満喫して下呂温泉を後にし明石までのんびりと帰りました。
ここにも川があります たたずむチャップリン 覗かれまくり。。。 また来ます
 おわりに
 こうして国宝4城は全て登城しました。姫路城と松本城は規模、彦根城は技巧さが特徴であったのに対し、犬山城は眺望が特徴でしょうか。山の上に建っているだけあって、かなり広範囲で見渡すことができました。落下防止用のフェンスがないことがさらに眺望をよくしているように思います。JR線で行くとすると犬山城は他の3城よりも非常に遠い地にありました。しかし、鵜沼駅から名鉄犬山駅まで4分160円ですし、JRと名鉄線は跨線橋でつながっていることも判明しましたから、意外と行きやすいと思います。そして、城下町→天守というルートであればやはり名鉄犬山駅からスタートした方が良いでしょう。

 下呂温泉に関しては滞在40分と非常に短いものでした。それでも足湯に入れましたし、お土産も購入し、試食もしましたので短いながらも下呂温泉というところを楽しめたと思います。でもやっぱり肩につかってこそ初めて入浴したと言えると思いますのでちょっと物足りない気持ちはあります。まあ高山とともにまた来ますので楽しみは取っておきたいと思います。







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