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有馬湯めぐりの旅(2003年11月13日)


はじめに

 関西の奥座敷といわれる3名泉のひとつである有馬温泉。明石に住んでいながら今まで行ったことがありませんでした。というのも、有馬温泉は地理的に六甲山の裏側にあり、近そうに見えて意外と遠い場所にあります。そのため、交通費も三ノ宮からでは北神急行経由では片道900円となり、また大阪からでも直通バスで1330円とそれぞれ片道あたりですから、往復だと意外と高額になってきます。そのため、お得に行くには企画切符が必要となります。有馬温泉を結ぶ唯一の鉄道会社である神戸電鉄は、この秋に「有馬ジョイフルチケット」を発売しましたので、やっと行けることになりました。もっとも、このような企画切符は以前からたびたび発売されていたようで、単に情報収集不足だったんですが笑。

「有馬ジョイフルチケット」とは
 この秋に神戸電鉄が発売した「有馬ジョイフルチケット」とは、各駅から有馬温泉駅への往復きっぷに「金の湯」「銀の湯」の入浴割引チケットのほか有馬市街の、お土産店、喫茶店、六甲有馬ロープウェーなどの各種割引特典が付いたお得な企画きっぷです。
 割引は例えば、「金の湯」が650円から520円に、「銀の湯」が550円から400円に、お土産店は10%引き、六甲有馬ロープウェーと六甲ケーブルは20%引きになります。また、ホテルでは昼食と入浴付きのプランもありだいたい10%引きです。
 値段は、神戸電鉄全線(800円)のほか、スルッとKANSAI加盟各社から、山陽電鉄(1500円または1800円)、阪急電鉄(1400円または1700円)、能勢電鉄(1700円)となり、神戸電鉄以外の鉄道会社の場合は全て自社線を経て新開地駅を経由することになり、六甲山をショートカットする北神急行を経由しないため若干遠回りとなります。
 ちなみに、北神急行はたった1区間(谷上〜新神戸)で全線トンネルの鉄道会社ですが、運賃が350円と高額です。その理由は、六甲山をくりぬくには非常に難工事で費用もそれなりに高額だったようです。その結果、運賃が高くなったのですが阪神淡路大震災をはじめ、よく工事を繰り返しているため経営は順調とは言えないようです。しかし、北神急行は有馬温泉への行楽客の他、三田も通勤圏にもなりましたので、北神急行が存在する意義は高いです。

特製の券袋

優待券と簡単な地図

優待券の一部拡大

全線往復きっぷ
有馬温泉へ
 今回の出発駅は、神戸電鉄の西側終点である粟生(あお)駅からです。粟生駅はJR加古川線と第3セクターの北条鉄道が接続しています。鉄道会社が3つもあるのだから立派と思うと思いますが、駅員はJRは無人で北条鉄道に委託している形になっています。神戸電鉄は、加古川線のホームにあるのですが、自動改札機だけがあって神戸電鉄はほとんどで無人駅化しています。町の様子はというと、この地域としては家が集まっているほうですが、田園地帯が広がり、観光資源も買い物施設もないため、ほとんどベッドタウンとなっています。
粟生駅外観 粟生駅内 北条鉄道車両
 粟生駅の詳細については、来年あたりに北条鉄道に乗車して乗車記を作成する予定ですので、今回は詳しく述べないことにします。
 加古川線にて粟生駅に到着後、隣に神戸電鉄の車両が停車していましたが、急ぐ必要はないと思い1本ずらしました。とりあえず改札を出たら、委託されている北条鉄道の駅員さんが粟生駅外観写真にある車で駆けつけたJRのメンテナンスの人になにやら説明していました。はっきりとよくわかりませんが、自動券売機に何か異常があったようです。というのも、防犯マークをしっかりと貼り付ける作業をしていたからです。やっぱり無人駅は危険じゃないですか。ワンマンカーですから、無人駅に券売機を設置せずに車内で精算する方法にしたほうがいいと思いますが、車内精算だと時間がロスする恐れがありますし、難しい問題だと思います。
 コーヒーも飲んだし、北条鉄道の発車も見送りましたので出発することにしました。それにしても北条鉄道の乗客がたったの2人というのが気がかりでしたが・・・
粟生〜新開地担当 特別ヘッドマーク 有馬口〜有馬温泉担当
 粟生駅を出発したときの乗客はたったの3人でした。少ないなあと思ったら、小野、三木と大きな町に停まるごとに乗客が増え、志染を出たあたりで混雑してきました。最初は4両編成は長すぎると思いましたが、結果的にちょうどだったようです。
 このように4両編成であり混雑する路線であるにもかかわらず、神戸電鉄は粟生線のワンマン化を2003年度中に、全線でも2005年春にも実施する予定になっています。現在は車掌も乗車しますが、ドアの開閉は運転手がやるという練習中になっています。ワンマン化によって1億円の経費削減になるようですが、2002年に鵯越駅で車両と駅に挟まれて死亡するという事件が起こっていますので、安全性がまた失われるとともにリストラの推進に残念です。また無人駅化も結構ありますが、この有馬ジョイフルチケットを購入した三木駅で、自動改札機を無券でゲートの下の隙間をすり抜けて突破した若者がいました。一瞬の出来事で警察に通報する余裕さえなかったです。防犯ビデオでしっかり録画しているそうですが、駅員が見ている方が強行突破も起きないし、少年非行化ももっと減ると思います。強行突破は万引きと同じで、味を占めて凶悪化する恐れもありますので、自動改札化はキセル防止の点では非常に良いと思いますが、自動改札化したからといって無人駅にするのは非行促進の第1歩のように思えてなりません。
 僕としては神戸電鉄の全線ワンマン化と自動改札による無人駅化とする方針は間違っています。
有馬温泉にて
 ゆらりゆられて有馬温泉駅に到着しました。途中で乗り換えた有馬口駅は趣がある駅でしたね。山の裏ですから田舎の雰囲気、山を越えて向こうに神戸市街が広がっているとは想像できませんね。六甲山は都会と田舎の境界線みたいなものです。
 有馬温泉駅を出ての一言は「せまっ」でした笑。なのに車は多いし、歩道は細いし。。。とりあえず、いつものように観光案内所の場所を確認し、観光地図をもらいに行くことにしました。せまいせまいなのに渋滞、人も多いし、大型バスもよく入ってくるなと思いつつ中心地にたどり着きました。地図を見てみると観光としては5つの泉源めぐりが良いようですので、とりあえず巡りました。
左・・・極楽泉源
右・・・妬泉源
左下・・・御所泉源
下・・・炭酸泉源
右下・・・天神泉源
 5つの泉源のうち、御所泉源と天神泉源に妬泉源は湯煙が出ていました。そのせいか、周りは酸化して赤くなっており、特に天神泉源は風に乗って広い範囲で茶色くなっていました。泉源からの湯煙を見るのは意外と初めてだったりします。というよりも、泉源自体を見るのも初めてなのですが笑。
 有馬温泉街の特徴のひとつとしてお寺や神社が多いです。温泉寺、極楽寺、念仏寺、林渓寺、湯泉神社などが集まっています。特に温泉寺、極楽寺、念仏寺は隣り合うように固まっています。極楽寺に併設している「太閤の湯殿館」に行ってみました。ここは豊臣秀吉が作らせた「湯山御殿」の一部の遺構が保存されています。秀吉の時代は蒸し風呂のようでした。外見は立派ですが、1階部分のたった24畳くらいの広さで展示物はほとんどなく、収穫はこのくらいなので200円を払ってまで入館する価値があるのか疑問に思いましたが・・・
 このほか、有馬名物の有馬人形筆や有馬籠の直売所で見物させていただき、特に有馬人形筆のカラクリに目を奪われました。
銀の湯
 泉源めぐりをしている間にとりあえず「銀の湯」に行ってみました。本当は「金の湯」だけにするつもりでしたが、平日にもかかわず昼過ぎの金の湯はすごく混んでいるようですので、夕方にまた来ることにして銀の湯に入ってみることにしました。銀の湯は空いていましたね。人気がないのでしょうか?多くの利用者が六甲山をハイキングしてきた人のようで、ほとんどの人が大きなリュックを背負っていました。若い女性もいました。六甲山越えのハイキングは相当きついそうなので、若い女性はいないだろうと偏見がありましたので驚きました笑。そういう僕も六甲山越えをしたことがないです。。。
 銀の湯の入浴料は550円(大人)です。障害者手帳を持っている人は半額でした。銀の湯は透明泉でした。広いとはいえないのですが、サウナもつけてありどこにでもある温泉設備と同じ感じでした。
『銀の湯』外観
 銀の湯に入ったあとも時間がありましたので、鼓ヶ滝に瑞宝寺公園も行って来ました。鼓ヶ滝は静かなところにある滝でした。茶店もあって本格的な観光地らしかったのですが、誰も居ないのが寂しそうでした。瑞宝寺公園は、瑞宝寺というお寺跡が紅葉の名所になっていました。ここで有馬大茶会が開かれるそうです。今年は天候がおかしいせいか、紅葉はまばらでした。もっともこの公園に着いたのがもう真っ暗でしたからちょっとわかりにくかったかもしれません。中心街は温泉街ですが、瑞宝寺公園付近になると住宅街になっていました。
金の湯
 金の湯は18時頃に入浴したのですが、相変わらず多かったです。それでも昼よりも減ってはいるのですが、やっぱりホテルの泊り客が立ち寄り湯的に含まれているのでしょう。
 金の湯の入浴料は650円(大人)と、銀の湯よりも100円高いです。金の湯と銀の湯に入浴すると1200円なのですが、2つの温泉に入れるお得なチケットが850円で発売されています。しかも1年有効ですから次回に利用することが出来ます。発売場所は金の湯と銀の湯の券売機です。太閤の湯殿館の入館券も含んで1000円のチケットも発売しています。
 さて、金の湯は期待通りの色でした。色付きの温泉に入るのは意外と初めてだったりします。でも・・・狭いですね。透明泉と有色泉の2つがあり、透明泉はかけ湯に使うと同時に、浸かることもできます。かけ湯って浸かれないようにちょっと高い位置に洗面所くらいの大きさの湯船があって、入るときと出るときに体を洗い流すために桶ですくって軽く浴びるためだけじゃなかったんでしょうか?つまらないことを疑問に思いつつ、時間がなかったので有色泉だけにしました。有馬温泉といえばこの茶色しかイメージがないですから人気があるんですね。湯船の壁にもたれる場所すらほとんどありませんでした。こういう混雑度って久しぶりです。けれども平日でというと初めてです。さすが関西の奥座敷ですね。湯上り後に飲泉しました。当然ながらまずいです笑。この飲泉場ですが、写真ではこのように茶色くなっていますが、パンフレットでは墓石のような色です。また、無料の足湯がありますがあまりスペースがありませんので同時に15人ほどしか利用できません。
『金の湯』外観 金の湯前の飲泉場
 金の湯からあがると外は完全に暗くなっていました。それでもまだ18時過ぎですからホテルへ向かう人、金の湯に向かう人、自宅に帰る人と行き交う人も様々、山の中にある温泉街の雰囲気を感じ取りながら有馬温泉駅をあとにしました。
 帰りはラッシュと重なっていますので、最初はすごく混んでしましたが徐々に減って行き、21時前に粟生駅に到着すると降りた客は3人でした。田舎の無人駅に自動改札機は、静かにそして静寂を破るようにゲートが勢いよく開く「ガタン!!」は不気味な音でした。それはローカル線に自動改札機は似合わないことを意味します笑。
 誰も居なくて寂しい粟生駅構内で加古川線の電車が来るまで30分ほど待っていました。改札を一歩出ても誰も居なくて静かな田舎の住宅街。空を見上げるときれいな星空。しばらく待っていると北条鉄道が暗闇からやってきました。ほどなく加古川線の電車もやってきましたので、おいしい空気を吸ってから車内に乗り込み粟生駅を出発して明石に帰りました。
おわりに
 泉源めぐりにお寺に滝と公園、全て見尽くしてしまいました。それにしても車が1台しか通る幅がない狭い道路を大型観光バスがどけどけと引っ切り無しにやってくるのはちょっとあきれましたね。しかもホテルの送迎車が何度も無駄に行き来していて、ゆっくりと歩いて回りたい温泉客にしたら非常に迷惑でした。しかもですよスピードも速いんです。絶対どこかで事故が起きていると思います。大型ホテルがほとんどない城崎温泉の方が安心して巡れるなと思いました。
 金の湯と銀の湯も観光客の多さのわりに狭いです。また、どちらもこの2年間に建てかえられたのですが、貸切湯を設けた方がよかったのではと思いました。また、普通の温泉だと靴ロッカーの鍵と引き換えにフロントで更衣ロッカーの鍵を借りますが、ここでは預けずにそのまま持っていくため、この方法だと更衣ロッカーの鍵を記念に持って帰る人もいそうな気がしました。そしてロッカーも小さすぎます。リュックを無理矢理詰めてやっと入るといった感じのスペースです。これでは登山用の大型リュックは入らないです。
 まとめますと温泉自体は確かに名泉ですし、それを盛り上げる各店舗は昔からの雰囲気を保っているために非常に良い評価はできます。しかし、乱立する大型ホテルに狭すぎる道路で交通ルールを守らない送迎車が温泉街の楽しみを半減させてしまっています。また、これでは普段の生活と変わらないため、心理的な精神療法も望めないでしょう。『関西の奥座敷』『日本三名泉』という名前だけで集客をしても、実際に行ってみたら大幅なイメージダウンし、近くに住んでいても頻繁なリピーターを獲得できずにやがて廃れてしまうような気がしました。僕もそのひとりで、実際に有馬温泉にあるホテルには泊まりたいとは思わないですし、2つの湯も同じで次に有馬温泉に行くのは数年も先になるでしょう。次回有馬温泉に訪れるときは道路規制が徹底され、大型ホテルも姿を消して温泉街らしい温泉街になっていて欲しいと思います。
 とはいえ、関西圏では一番近くにある大規模な温泉街ですから少なくともリラックスはできます。しかし、有馬温泉に行くときは必ず電車またはロープウェイやハイキングで六甲山を越えて行ってください。車やバスは大渋滞と満車でなかなか動きませんし、バイクも停めるところはありません。温泉は金の湯が混んでいたら銀の湯へ。各ホテルでも日帰り入浴として1000円程度で受け付けています。
 なにはともあれ、神戸電鉄を全線乗車したことになりましたし、有馬温泉も不満はあれども楽しめましたのでよかったと思います。ただ、人形筆を買えばよかったと後悔してますが・・・笑。






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