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北海道旅行(2002年3月1日〜10日)


 はじめに

 大学の卒業旅行として位置づけた日本一周一人旅ラストの北海道。豪華にグリーン車乗り放題切符を駆使して東西南北駆け抜けました。たくさんの思い出を胸に感動のフィナーレを迎えました。
 9泊10日と今までで最長でしたが、半年前から計画を立て始め、道内を巡るルートは5つほど候補としてあげ、最終的に最高の船と電車に乗れるように日程と合わせて立てた結果です。

 1日目(1日、金曜)

 京都駅発(20:25)山陰本線・小浜線、タンゴディスカバリー3号指定席→東舞鶴着(21:57)→タクシーにて舞鶴港へ→新日本海フェリー「フェリーらべんだあ」にて小樽港へ(23:30)

 2日目(2日、土曜)

 終日航海日。荒れる日本海。外に出られないほどの強風、窓は凍りつき、揺れのために乗客のほとんどは横になって寝ていました。

 3日目(3日、日曜)

「津軽海峡満喫の旅」
 1時間遅れで小樽港着(4:45)→タクシーにて小樽駅へ→小樽発(5:41)函館本線→札幌着(6:28)→同発(7:00)千歳線・室蘭本線・函館本線、スーパー北斗2号グリーン席→函館着(10:12)→同発(10:59)江差線・海峡線・津軽線、快速海峡4号指定席→青森着(13:27)→徒歩にて青森港へ→東日本フェリー「ばにあ」にて函館港へ(14:20)→函館港着(18:00)→徒歩にて五稜郭駅へ→五稜郭発(19:09)函館本線、はつかり13号自由席→函館着(19:13)→世界3大夜景函館の夜景観光→函館国際ホテルにて泊

 4日目(4日、月曜)

「函館名所巡りの旅」 
 函館の朝市でこの旅初の海鮮丼、「星龍軒」にて本場モノの塩ラーメンを食べる。観光は赤レンガ街、五稜郭、船見坂、メモリアルシップ摩周丸など→函館発(17:15)函館本線・室蘭本線・千歳線、スーパー北斗17号グリーン車→札幌着(20:15)→札幌駅パセオ西口地下飲食街の北海料理「魚河岸甚平」にて夕食→札幌発(22:09)函館本線・石北本線、オホーツク9号B寝台→車中泊

 5日目(5日、火曜)

「北方領土視察の旅」
 網走着(6:15)→同発(6:42)釧網本線→釧路着(9:59)→和商市場にて勝手丼の作り方を見学→釧路発(11:04)花咲線、快速ノサップ→根室着(13:09)→同発(13:15)根室交通、バス→納沙布岬着(13:50)→納沙布岬観光→納沙布岬発(14:40)根室交通、バス→根室着(15:15)→同発(15:50)花咲線→釧路着(18:04)→同発(18:36)根室本線・石勝線・千歳線、スーパーおおぞら12号グリーン車→札幌着(22:20)→同発(23:00)千歳線・石勝線・根室本線、まりもB寝台→車中泊

 6日目(6日、水曜)

「網走刑務所、温泉、味の旅」
 釧路着(5:50)→幣舞橋など市内をちょっと観光、朝食はかに雑炊でした→釧路発(8:03)釧網線、マウントレイク摩周号→知床斜里着(10:21)→同発(11:26)快速しれとこ→網走着(12:04)→博物館網走監獄、網走刑務所正門を見学、網走湖畔温泉網走観光ホテル「呼人の湯」にて日帰り入浴、「寿し安」にて夕食→網走発(22:20)石北本線・函館本線、オホーツク10号B寝台→車中泊

 7日目(7日、木曜)

「日本最北端の旅」
 札幌着(6:30)→札幌時計台を外観にて見学→札幌発(8:30)函館本線・宗谷本線、スーパー宗谷1号グリーン車→稚内着(13:28)→同発(13:37)宗谷バス→宗谷岬着(14:23)→宗谷岬観光→宗谷岬発(14:52)宗谷バス→稚内着(15:44)→稚内港防波堤ドームなどを観光→稚内発(16:53)宗谷本線・函館本線、スーパー宗谷4号グリーン席→札幌着(21:51)→「らーめん初代一国堂」にてみそラーメンの夕食→東横インすすきの南店にて泊

 8日目(8日、金曜)

「北海道中心部の旅」
 新二条市場「どんぶり屋」にて海鮮丼とほっけの朝食→札幌発(9:30)函館本線、いしかりライナー→小樽着(10:08)→北一ガラス、小樽運河など観光。TVチャンピオン「全国寿し職人選手権」第1回及び第2回優勝者の店である「握なか一」にて昼食→小樽発(14:45)函館本線、快速エアポート152号指定席→札幌着(15:18)→旧北海道庁を外観にて見学、「雪印パーラー」にてフルーツパフェのおやつ→札幌発(16:59)千歳線、スーパー北斗18号グリーン車→苫小牧着(17:41)→タクシーにて苫小牧港へ→太平洋フェリー「いしかり」にて名古屋港へ(19:00)

 9日目(9日、土曜)

 終日航海日。途中、仙台に寄港。一時上陸可能。3時間停泊するので近くの多賀城に行きたいと思ったが、ちょっと無謀っぽいのでやめた。

 10日目(10日、日曜)

 名古屋港着(9:20)→バス、地下鉄を乗り継いで名古屋駅へ→名神ハイウェイバスにて京都駅へ(12:00)→京都着(14:29)→あとは適当に明石へ

 気になる運賃は?

注)乗車券については最も安い方法。つまり終点のたびに切符を買い直すのではなく、その日に最初に乗車して最後まで1枚の切符で済ませる方法です。あえて言えば全行程を1枚の乗車券で済ませるのが一番安いのですが・・・

1日目・・・JR線乗車券(京都→東舞鶴)102,6km=1890円、タンゴディスカバリー指定席特急料金1870、フェリーらべんだあ2等寝台(舞鶴→小樽)9490円

3日目・・・JR線乗車券(小樽→青森)521,8km=8500円、スーパー北斗特急券(札幌→函館)2520円、スーパー北斗グリーン券(同)4000円、快速海峡指定券(函館→青森)510円、ばにあ2等(青森→函館)1850円、乗車券(五稜郭→函館)3,4km=200円、はつかり自由席特急券(同)630円

4日目・・・JR線乗車券(函館→網走)717、0km=10180円、スーパー北斗特急券(函館→札幌)2520円、スーパー北斗グリーン券(同)4000円、オホーツク特急券(札幌→網走)2520円、オホーツク寝台券(同)6300円

5日目・・・JR線乗車券(網走→釧路→根室→釧路→札幌→釧路)1150,6km=13440円、スーパーおおぞら特急券(釧路→札幌)2520円、スーパーおおぞらグリーン券(同)4000円、まりも特急券(札幌→釧路)2520円、まりも寝台券(同)3000円

6日目・・・JR線乗車券(釧路→網走→札幌)584,0km=9340円、マウントレイク摩周指定券(釧路→知床斜里)300円、オホーツク特急券(網走→札幌)2520円、オホーツク寝台券(同)6300円

7日目・・・JR線乗車券(札幌→稚内→札幌)844,2km=11340円、スーパー宗谷特急券(札幌→稚内)2520円、スーパー宗谷グリーン券(同)4000円、※復路(稚内→札幌)も同

8日目・・・JR線乗車券(札幌→小樽→苫小牧)138,8km=2420円、エアポート指定席(小樽→札幌)300円、スーパー北斗特急券(札幌→苫小牧)1150円、スーパー北斗グリーン券(同)1240円、いしかりB寝台(苫小牧→名古屋)10000円

10日目・・・名神ハイウェイバス(名古屋→京都)2500円

道内交通費・・・乗車券55420円、特急券21940円、グリーン・寝台券36840円、指定券1110円、合計115310円ですが、北海道フリーきっぷ(グリーン車用)を利用したので34860円でした。しかしこのきっぷはJR北海道線のみで青函トンネルを通って以降の中小国〜青森はJR東日本となりますので、他に運賃570円が必要となります。


 最北端の街稚内旅行記

 北国の通勤ラッシュ最中の8時30分の札幌駅。私は8番線からスーパー宗谷1号に乗り込んだ。『スーパー宗谷のグリーン席はわずか9席しかない』私はこの記事をインターネットから見つけ、指定席券が発売される1ヶ月前の同日である2月7日に、北海道以外では全国で5ヶ所しかないJR北海道プラザの1つである大阪支店で購入した。ちなみに私が利用した北海道フリーきっぷは、全国のみどりの窓口では発売しておらず、JR北海道しか発売していない。また、9席しかないとすればこれはプレミアものである。従って、今回の北海道旅はスーパー宗谷を基準に計画立てたとも言えよう。余談であるが、稚内旅は7日目であり、その間に必要とする切符は2月7日にまとめて購入するとしていたので、北海道に入って最初に乗る1ヶ月前にあたる2月3日から6日まで常にインターネットで空席状況を調べるほど気が気でなかった。
 札幌から終点の稚内まで5時間ほどある。私はその間何をしていたのかと言うと、札幌駅で購入した駅弁や車内販売で購入したヨーグルトを食べたり、運転台の下にある展望窓から前面の迫力ある景色を眺めたりしていた。終点の稚内に近づくと左窓から素晴らしい景色が飛び込んできた。それは利尻富士であった。私は今までに車窓から様々な山を見ている。滋賀県と岐阜県にまたがる伊吹山や、愛媛県の石鎚山、島根県の大山などである。しかし、利尻富士は違った。稚内市街にいても見える壮大さ、これ以上例えようがない美しさである。私は残念ながら富士山を実際に見たことがないが、おそらく富士山よりも美しいのではないかと思う。

「スーパー宗谷のグリーン席」

 稚内駅に降り立つと5時間前に居た札幌とはまた別の世界が広がっていた。私は感慨にふける間もなく13:37発の宗谷岬行きのバス停を探した。宗谷岬行きのバスは特急の到着時間に合わせるように発車し、わずか4本しかない。従って、乗り遅れるとタクシーでしか足がないのである。1日に4本しかないから車内は空いていると思っていたが、意外と席はいっぱいであった。どうやら、宗谷岬よりも先にある大岬とよばれる町に住んでいる人たちが買い物や通学のために利用しているらしい。しかし、1日4本しかないのに不便とは思わないのが、地方の人々の暮らし方なのであろう。家から少し歩けばコンビニがある都会の生活に慣れた私にとっては、意外とも思い、また、うらやましくも感じた。宗谷岬に着くと降り立った観光客はわずか5人程度であった。残り15人ほどの乗客は大岬に行ってしまった。さて、宗谷岬での観光時間は30分しかない。30分という時間は今私が乗ったバスが大岬に着いて、戻ってくる時間である。私は30分の間に日本最北端の碑を記念撮影したり、初めて見る異国であるサハリンを見たり、最北端到達証明書を購入したりして、のんびり観光というわけにはいかなかった。しかし、最北端滞在時間は短かったが、また行きたくなる何かの魅力がある。
 

「日本最北端の碑」

 宗谷岬から再びバスで稚内に戻り、今度は市街を散策した。その前にまずやるべきことがある。私はこの旅は大学卒業旅行として設けており、また、同級生に何らかの形でお礼をしたいと思っていた結果、北海道旅行の際は最東端と最北端のスタンプ入りのお礼のハガキを送ろうと思いついたのである。5日目の最東端である納沙布岬にある北方記念館にてスタンプを押し、6日目の網走にて電車待ちの合間にメッセージを記入し、そして最北端の稚内では、稚内郵便局にて風景印という郵便局の消印を用いる事にした。風景印は切手収集を趣味とするものにしかわからないと思うが、普通の消印よりもその土地特徴の掘り込みがある消印のほうが、記念スタンプも兼ねて最適だと思った。旅行後、送付した多くの友人から感謝の返事を得た事もあって、この案は成功したと思う。稚内郵便局にて風景印の依頼後、私は港を目指した。港には稚内港北防波堤ドームやしおさいプロムナードがあり、稚内市内でも有名な観光地である。プロムナードは積雪で歩けなかったが、北の潮風を感じることができた。ひととおり散策を終え、稚内駅に戻ると今度は、最北端の線路の立て看板を撮影した。ここ稚内駅は鹿児島西大山駅から続く、JR線の1本の線路で結ばれた終着駅または始発駅である。私の場合、南は鹿児島駅からであり、本州内はジグザグであるものの、今回の旅で青函トンネルをくぐり、最北端の地に結ばれたのである。そして同時に電車による日本一周の完成を意味する。しかし、日本一周は達成したが、私にはまだ訪れるべき場所がまだまだある。新しい魅力を探して今後も旅を続けるのである。
 16:53稚内駅発、稚内に来た時と同じ車両を利用したスーパー宗谷4号にて最果ての街、稚内を後ろ髪引かれる思いで後にした。外はやわらかな夕景色。稚内から少しずつ離れていくスーパー宗谷を見送るように再び利尻富士が現れる。しかし、太陽は待ってくれず、徐々に暗くなっていくが、線路の最後のカーブまで見送ってくれた利尻富士にもう一度会いに行きたいと思った札幌への帰路であった。

「日本最北端の駅稚内駅」






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