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船旅のススメ

 フェリーで旅に出よう!!
 11年間のひとり旅の歴史の中で、船旅歴はわずか6年です。しかし、青春18きっぷが利用されるシーズンを中心に、毎回スケジュール上に組んでいるようになるほどフェリー旅にはまりました。フェリーの最大の醍醐味は、日常生活では味わえない異なる空間です。

 いつものように利用する駅とは違って、フェリーターミナルまでは普段ならばめったに来ないので、向かうことでさえ新鮮さを伴う。窓口で乗船手続きをするといよいよ乗船。乗船口そばで船長さんが直々お出迎えで、チケットをもぎり取ってくれる。乗船と同時に広がるいつもと違う雰囲気。周りを見ると船内を探検する乗客たちが。2等から1等、特等と旅費に応じて変更できる船席のシステム。自分の座席を見つけるととりあえず、他の乗客たちと同じように探検にでかけよう。売店、レストラン、浴室など初めて乗船する前まで「こういうのもあるのか!」と小さな驚きがあるでしょう。外に出てみると夕焼けがきれいだ。出航時間になって汽笛とともに離岸。誰かが手を振ってくれてくれる。思わず自分も手を振りかえしてしまう。陸上で働く係員も、手を振って深々と頭を下げてくれている。これほど気持ちよく出発できる交通機関はそう多くあるまい。次第に陸が遠くなったら、お腹がすいたのでとりあえずレストランで夕食をとろう。船によって、バイキングやビュッフェなどスタイルが変わるが、船上で食べるのはいつもと違っておいしいと感じられるのはなぜだろう?食後はジュースを片手に甲板に出て涼む。街の明かりがないせいか、空には一面の星空が広がっている。船室に戻って就寝前に一風呂浴びる。展望浴室でサウナもあったりしてちょっと豪華な浴室だ。だいぶ夜も深まったのでそろそろ寝ることにする。それでもまだ起きて談笑する人たちがちらほらと。寝られないのではなくて、船旅があまりにも楽しいので寝てしまうことをもったいないように感じる。エンジンの小さな振動とともに静かになったロビーがこれまた異空間を生み出している。翌朝、ちょっと早めに起きて甲板に出てみる。地平線から太陽が昇ってきて今日もいい天気だ。さてと下船までは短いが、今日のスケジュールを目に通しておくとするか・・・・

 船会社や航路によっては違ってきますが、船の上ではこのような感じです。一度乗ってみると結構楽しくなってきますので、次の機会にでも旅行にフェリーを組み込んでみてはいかがですか?
 僕の乗船記
 以下は簡単な乗船記です。簡単といえば簡単ですが、一部の船には詳しい説明がついてあります。乗船記においては上に行くほど新しく、下に行くにつれて過去に乗船したフェリーの順になっています。

中・長距離航路
乗船航路 船名 会社名 乗船回数 最新乗船日 詳細 備考
大阪南港→高知港 ニューとさ 大阪高知特急フェリー 1回 2000年春    航路廃止、引退
大阪南港→松山観光港 ほわいとさんぽう2 愛媛阪神フェリー 1回 2000年春    航路廃止、引退
神戸六甲→新門司港 フェリーせっつ 阪九フェリー 3回 2006年春   
大阪南港⇔別府観光港 さんふらわあこばると 関西汽船 3回 2003年春      
大阪南港⇔宮崎港 おおさかエキスプレス マリンエキスプレス 2回 2000年秋    会社変更
仙台港→名古屋港 きたかみ 太平洋フェリー 2回 2004年春      
東京港→那智勝浦港 さんふらわあくろしお ブルーハイウェイライン 1回 2001年夏    航路廃止、引退
新潟港→秋田港 ニューしらゆり 新日本海フェリー 1回 2001年夏    引退
舞鶴港→小樽港 フェリーらべんだあ 新日本海フェリー 2回 2004年春 引退
苫小牧港→名古屋港 いしかり 太平洋フェリー 2回 2002年春      
青森港→函館港 ばにあ 東日本フェリー 1回 2002年春      
徳島港→東京港 おーしゃんうえすと オーシャン東九フェリー 1回 2002年春      
神戸中突堤→大阪南港 さんふらわああいぼり 関西汽船 1回 2002年夏      
徳島港→東京港 おーしゃんのーす オーシャン東九フェリー 1回 2002年夏   
東京港→徳島港 おーしゃんいーすと オーシャン東九フェリー 1回 2002年夏   
大阪南港→新門司港 フェリーふくおか2 名門大洋フェリー 2回 2005年冬   
神戸港→高松港 りつりん2 ジャンボフェリー 2回 2006年夏      
宿毛港→佐伯港 ニューあしずり 宿毛観光汽船 1回 2003年夏    航路廃止、引退
志布志港→大阪南港 さんふらわあさつま ブルーハイウェイライン西日本 1回 2003年夏 会社変更
大阪南港〜大阪南港 おれんじ8 四国開発フェリー 1回 2003年秋      
高松港→神戸港 こんぴら2 ジャンボフェリー 3回 2007年夏      
室蘭港→青森港 びるご 東日本フェリー 1回 2004年春   
青森港→函館港 ほるす 東日本フェリー 1回 2004年春 引退
苫小牧港→仙台港 (先代)きそ 太平洋フェリー 1回 2004年春 引退
神戸六甲→松山観光港 スターダイヤモンド ダイヤモンドフェリー 1回 2004年秋    引退
松山観光港→大阪南港 さんふらわあにしき 関西汽船 1回 2004年秋      
新門司港→泉大津港 つくし 阪九フェリー 2回 2007年秋   
敦賀港→苫小牧東港 すずらん 新日本海フェリー 1回 2005年春   
名古屋港→仙台港 きそ 太平洋フェリー 1回 2006年秋      
新門司港→泉大津港 ニューながと 阪九フェリー 1回 2007年春      
神戸六甲→大分 ブルーダイヤモンド ダイヤモンドフェリー 1回 2007年春    引退
神戸六甲→新門司 フェリーすおう 阪九フェリー 1回 2008年春      
短距離航路・その他
乗船航路 船名 会社名 乗船回数 最新乗船日 詳細 備考
鴨池港→垂水港 フェリー第八おおすみ 南海郵船 1回 2003年夏      
泉佐野港→津名港 フェリーせんしゅう 南海淡路ライン 1回 2003年夏    航路廃止、引退
高松港→宇野港 こくどう丸 宇高国道フェリー 1回 2004年春      
尾道→向島 第1しまなみ しまなみフェリー 1回 2005年春    航路廃止
向島→尾道 にゅうしまなみ 尾道渡船 1回 2005年春      
                    
明石港⇔岩屋港 あさしお丸 明石淡路フェリー   
明石港⇔岩屋港 あさかぜ丸 明石淡路フェリー   
明石港⇔岩屋港 あさなぎ丸 明石淡路フェリー   
須磨港⇔大磯港 不明 淡路フェリー    航路廃止
天保山→桜島 不明 大阪市営 1回    天保山渡船
宮島口⇔宮島 不明 JR西日本 2回      

 注1)運賃は全て2等利用としています。
    また、夏休み・正月には繁忙期料金とする会社もあります。
 注2)配船によって当日に乗る船が希望通りにならない場合もあります。

  注3)運航ダイヤや運賃(特に燃料価格変動調整金による増減)の改正についてはチェックが大変なこともあり、参考程度にしてください。

 障害者のみなさんへ
 障害者のみなさんがまず心配するのはバリアフリーについてだと思います。ところが、バリアフリーについて解説するサイトはほとんどありません。僕自身が聴覚障害者であり大学の卒業論文もバリアフリーについて書いた経験から、最近ではフェリーに乗るたびにバリアフリーの調査をしました。そしてその結果を微力ながらこのページで公開していくことにしています。しかし、結論から申しますと現状ではまだまだ障壁は取り除かれてはいません。フェリーというのは特殊な乗り物ですから、全ての障壁を取り除くには困難が生じるものだと思います。それは交通バリアフリー法が施行された平成12年以降の全ての新造船にはバリアフリーを義務付けられたのですが、まだまだ足りない部分もあると思います。しかし、それでも以前と比べれば改善されているという実感は僕自身でも感じています。新造船ではなくて車椅子の方が必ず必要なエレベーターが船内にないとしても、係員を呼べば手伝ってくれますし、船内に車椅子や簡易スロープを用意しているフェリー会社もあります。このようにフェリーは乗りにくいというイメージを払拭していただければと思います。
 僕の願いは全ての障害者が、自分自身を障害とは思わずに全国各地に旅行に行ってくれることです。フェリーを利用して大海原を見て、観光地に行って、身も心もリフレッシュしていただければ幸いです。

きそ (太平洋フェリー)
 乗船時期・・・2006年秋(名古屋港→仙台港)
乗船した感想
 1992年、「クルーズ」誌においてフェリーオブザイヤーの設立以来、毎年1位を獲得しているフェリーを持つ太平洋フェリーが2005年に就航させた期待の新造船です。引退した「きそ」の名を受け継いだ「きそ」、1987年に就航した先代のきそは今の太平洋フェリーの流れを作ったフェリーでしたが、まだまだきれいなまま海外に売られてのバトンタッチ。現在はバリアフリーが義務付けられるようにもなり、僕はその点に注目しました。船内を見渡すと車椅子の利用者が3人いました。そのうち1人は自分で動けるらしく、エレベーターを駆使して自在に動き回っていました。このように太平洋フェリーの弱点でもあった、段差は徹底的に解消されている点が見られましたので僕としてもよくなっていると思いました。ただし、浴場に関しては解消されていませんでしたが太平洋フェリーでも難しかったと言うことは、やはり海の上の浴場と言うのはバリアフリーは難しいのでしょうか。。。ちなみに点字にピクトグラムなども整っています。
 船内に関しては今までの姉妹船とは異なる内装でした。特にB寝台(2等寝台)は従来の2段ベッドではなく、名門大洋フェリーの新造船と同じような新タイプの寝台となっています。でも上段は天井が非常に近いので、頭を何度もぶつけてしまいました笑。そのほか、2等や2等寝台に設けている女性専用席にはカードキーを渡され、男性が入室するのを防ぐことができますが、良いアイデアではある反面、全ての男性乗客を敵扱いにする上、カードキーは持って帰られる記念品性を考えると明らかに差別感が感じられます。どうせ導入するのであれば男女にかかわらず、入室者以外の侵入を防ぐ防犯性を兼ねて全室に導入すれば良いのにと思いました。なお防犯やテロ対策に関しては、船内のあちこちにしつこいと思うくらい監視カメラが設置されており、また航海中は1時間に1回くらいの割合で真夜中であってもゴミ箱やトイレなどを細かく巡視しているみたいです。
 さて、航海中は名古屋発でしたので乗船すぐに夕食となり、夕食が終われば名物のラウンジショーと続いてイベントがあり、さらにラウンジショーが終わってしばらくすると同じ場所でシアターとなりますので、すぐに夜が更けていきました。翌日も昼間航海ながらではの寝坊から始まり(笑)、昼食時間が終わると福島県沖での姉妹船の行き違い、ピアノステージの演奏とまた次々とイベントがありましたので退屈に思う時間帯はほとんどありませんでした。これがただ乗るだけの新日本海フェリーとかとの昼間航海の違いでしょうか。
 それでも太平洋フェリーにも欠点があります。それはマーメイドクラブに置かれている、水やお茶のドリンクサービスは自由に取れる紙コップですので、使い捨てとなっていますから環境を考えると逆行しているんです。まあこの点はドリンクサービスを実施している以上は、コップをどうするのかが問題になりますので、使いまわしのコップだと衛生面で問題があるんでしょうから難しいのだと思います。でも、紙コップを売店で10円くらいで購入し、その後は1カップだけで下船まで持たせると言う方法もあるんですけども。。。
 今回の客層は11月に乗船ということもあり学生は旅行シーズンでもありませんので、お年寄りの団体客が多かったです。団体客が乗船するということはこのフェリーはすっかり旅行の定番にもなっているのでしょう。
 なお、仙台下船後の仙台駅への宮城交通バスですが、やっぱり荒っぽい運転になっていまして赤信号突破さえしていました。仙台中心部では渋滞が定番のようですのでダイヤに間に合わせようと最初から飛ばしているのでしょうけれども、船旅の余韻を一気に忘れさせる行為ですので荒っぽい運転はやめてもらいたいです。

「きそ」(仙台港にて)

シップデータ
 2005年1月9日就航。15795トン。最大速力26.73ノット。
 旅客定員768名。乗用車113台。
 05・06年度フェリーオブザイヤー1位。
すずらん 新日本海フェリー
 乗船時期・・・2005年春(敦賀港→苫小牧東港)
乗船した感想
 敦賀港と苫小牧港を20時間で結ぶ直通便です。長い間、新日本海フェリーの高速フェリーといえば29.4ノットの「すずらん」「すいせん」でしたが、舞鶴小樽航路に30.5ノットの新造船「はまなす」「あかしあ」が就航したために2番手になってしまいました。航海速力は29.4ノットですが、僕が乗船したときは27ノット前後がほとんどだったのに到着時刻はピタリでしたので、常時フルスピードでなくても北海道にたどり着くことができるようです。この日はほとんど波がない静かな日でしたから、時化によって遅れたときに取り戻せるようにフルスピードにする必要はなかったのではと思います。
 乗船したのは青春18きっぷシーズンが終わる日で、新学期も始まり学生さんも気軽に旅行できる日ではないときに乗船したため、敦賀駅から21:50発の送迎バスに乗車したのも僕だけ、次の送迎バスにて乗船した徒歩客数もあわせてわずか6人という少ない日でした。このように少なすぎるためか、苫小牧東港からの送迎バスはなくてタクシーを用意していました。運賃は徒歩客同士の割り勘ではなくてバス運賃と同じ700円で苫小牧駅まで送ってくれました。ただ、運転は荒っぽくて普通の道路なのに80kmで飛ばしていましたので怖かったですね。そういうわけでバスでは40分かかるところをわずか20分で苫小牧駅に到着しました。苫小牧東港というのは徒歩客に不便な場所にありますから、基本的に乗用車利用ではないと気軽に乗りたいと思えるような場所ではないと思います。僕自身も本当は舞鶴小樽航路に乗船したかったのですが、あいにく運休日にあたってしまい、次にさらに遠い新潟小樽航路も検討してもまた運休日でしたので仕方がなくこの航路を利用したといういきさつがあります。苫小牧東港の直行便は到着時間を考えると宿泊地としての札幌へたどり着けるかは微妙な時間ですから避けたかったんですよね。ちなみに苫小牧駅周辺にて宿泊しました。
 このような閑散期ですので船内はいたって静かな環境でした。テレビのあるテレビコーナーには終日誰かは居たくらいで、目立った変化は特になく、長距離フェリーでこんなに静かでいいのかなと思ったくらいでした。ガラガラの時に乗船するのは快適なものですが、20時間を越える乗船では、途中から何となく退屈に思えてきました。それでも大浴場は昼間は誰もいませんから、大海原を見ながらの入浴は非常に快適なものでした。このような長距離航海での船内の過ごし方は人それぞれだと思いますが、何もかも忘れてのんびりしたい場合は昼間航海の長距離フェリーに乗船することもオススメだと再認識しました。

「同型船の『すいせん』模型」(敦賀港ターミナルにて)

シップデータ
 1996年6月11日就航。17345トン。航海速力:29.4ノット。
 旅客定員507名。積載可能車両数:乗用車80台、トラック122台。
 造船所:石川島播磨重工業。
 04年度フェリーオブザイヤー第7位。
 06年度フェリーオブイヤー第5位。

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にゅうしまなみ (尾道渡船)
 乗船時期・・・2005年春(向島・兼吉→尾道・土堂)
乗船した感想
 尾道と向島を結ぶ渡し船で乗船時間は4分と短い航路です。
 平日のダイヤは向島を5:40を始発とし、22:30まで夜間と早朝を除いてほぼ5分間隔で運航しています。
 しまなみフェリーとは向島乗り場では川を境に橋を渡るために遠回りに歩いて10分ほどの場所にあるのですが、尾道渡船の乗り場ではバス乗り場やタクシーが待機しているほか、しまなみ海道のサイクリングターミナルとなっており、地元客のほか観光客向けの航路と思われるため、常に徒歩客もいましたし乗用車も乗り込んでいます。2つの乗り場とはわずか10分しか離れていないのにこんなに差が出る航路も珍しいのではないのでしょうか。
 運賃は徒歩客は100円、3mまでの乗用車は運転手込みで110円になります。向島乗り場に係員さんがいますので、尾道から乗船したら下船した後に、向島から乗船するときは乗船前にそれぞれ係員さんに渡します。航海中に徴収ということではないので事前にできるだけ小銭を用意しておくと後の人に迷惑にならないと思います。
 「にゅうしまなみ」は2003年1月1日就航ということで、尾道水道の航路では初のバリアフリー対応船ということになります。ただし、壁にある客室に一応は車椅子スペースはあるものの、客室に入るためには柱が邪魔で入れるかどうかは疑わしいですし、僕が乗船したときは乗組員は船長1人だけのため操舵室から離れることはできないと思いますので、他の乗客さんに手伝ってもらわなければなりません。でも、短い航路なりに努力はしているのでしょう。
 就航からわずか2年なのですが、なぜか全体的に古く感じました。頻繁に運航しているからなのか、手入れが悪いのかどうかわかりませんが、乗ってみるまで10年以上前に建造されたんかなあと思うくらいでした。

「にゅうしまなみ」(尾道にて)

シップデータ
 2003年1月1日就航。19トン。航海速力:6.0ノット。
 旅客定員47名、乗組員2名。最大積載人員49名(70kg×49名=3430kg)
 最大積載車両重量:9.92トン、車両の満載重量:1.24トン。車両積載台数:普通乗用車8台。
 石田造船所(468番船)。
第1しまなみ (しまなみフェリー)
 乗船時期・・・2005年春(尾道・久保→向島・彦ノ上)
乗船した感想
 尾道水道を挟む尾道と向島を結ぶ渡し船です。乗船時間はわずか2分という日本一短い航路です。渡し船ですが、フェリーですので車も運ぶことができ、乗船料も徒歩客が100円、車長3m未満の車でさえ運転手込みで110円、つまり車は10円という安さです。自転車もバイクも10円ですから自転車と車の運賃が同額でいいのかなあと思ったりもします笑。
 ダイヤは基本的になく、7:00から21:00まで132往復ということで日中は頻繁にピストン運行をしており、乗船時間が3分ですから待ち時間もかなり短く、だいたい5分後には乗っているということになります。
 乗船料は甲板にいる係員さんに直接渡します。そういうことできっぷはありません。
 この航路はほかの航路と比べて乗船客が少ない感じがしました。この航路の向島は尾道市東向町になるのですが、どちらかというと観光客向けではない住宅街が広がっています。そういうことで利用者はもっぱら地元客だと思います。
 船内設備は特にありません。両舷の壁側に通路というような旅客席があり、海に向かって配置された狭い椅子席があります。冬場の寒さや雨の日などにしのげると思います。

「第1しまなみ」(尾道にて)

シップデータ
 1986年5月進水、6月就航。96トン。航海速力:7.5ノット。旅客定員94名、乗組員3名。
 最大積載重量:45トン、一車満載重量:7.5トン、標準積載車両数:(軽)21台
 神原造船所。

つくし 阪九フェリー 
 乗船時期・・・2005年冬(新門司港→泉大津港)
乗船した感想
 泉大津航路の1便に就航する新造船です。立地条件の悪さもさることながら、早朝の5:30に入港というトラック重視のダイヤが徒歩客にとっては使いにくい航路になっているような気がします。実際に今回乗船したときの送迎バス利用者はわずか6人でした。
 今回利用したのは2等室です。送迎バスの利用者がわずか6人でしたからがらがらかと思えば、乗用車での利用者や団体客もいたため1部屋に6人程度が利用しました。全体として2等室は左舷側6部屋のみの利用(つまり2等室の利用客は36人程度)で、上等客もあまりいないように思いました。その代わりにトラックドライバーの人数が多く、エントランスロビーのテレビに終始釘付けになっていたので、立派なフェリーには似合わない異様な雰囲気が流れていました。その結果、唯一落ち着ける場所がプロムナードですが誰も座っていませんでした。エントランスロビーなどの廊下に現在の航海位置を紹介するテレビが終日流れており、どっかで見たなあと思えば名門大洋フェリーで利用しているのと同じタイプでした。展望浴場ではジャグジーがあり、寝ながらつかれるように底が浅くなっていました。全体的な評価としては、瀬戸内海航路のフェリーでは「おれんじ8」に次いで快適なフェリーでした。
 交通バリアフリー法適用後の新造船ということでバリアフリーに関しては段差は極力に無くされていた他、エレベーターもエントランスロビーそばにあって航海中も利用できるということで移動に関しては不自由はないように思いました。視覚障害者向けの点字ブロックに手すりには点字テープ、そして船内の点字案内板も備え付けられていました。また、考えすぎかもしれませんが、誰でも使いやすいユニバーサルデザインを意識してか「文字」ではなくて「絵」のみ利用した案内マークが採用されています。しかし、絵の意味を表す説明文字を備え付けていないため、一見してその絵がどんな意味を持っているのか分からない場合もありました。
 阪九フェリーのライバルである名門大洋フェリーの新門司発1便は17:20発、翌朝5:20に大阪南港着という同じくらいのダイヤですが、送迎バスを見るところ徒歩客が次々と乗り込んでいっていました。やはり、大阪の中心部からかなり離れた泉大津着では和歌山方面か関空利用者しか積極的に乗船したいとは思わないのかもしれません。不思議に思うのはなぜ旅客にとって快適な新造船をダイヤ的にも利用しにくい第1便に投入したのかですね。どちらが旅客重視の船なのかは2等指定Bではっきりと差が出ているのですが、1便の新造船は2段ベッドなのに2便の古い方は2等席とあまり変わらない雑魚寝席であるのが明らかです。足がわずかに早くなった分、新造船の方がダイヤの遅れを取り戻しやすくてお得意客のトラックの迷惑をかけずに済むという考えもあるかもしれませんが、名門大洋フェリーと同じように旅客が多く見込めるダイヤのほうに新造船を投入した方が良いと思いました。でも、どちらも新造船同士だと立地的に有利な大阪南港に集まってしまうので、その対抗という意味もあるかもしれませんが。。。

「つくし」(新門司港沖にて)

シップデータ
 2003年6月就航。13353トン。航海速力23.5ノット。
 泉大津〜新門司 6400円(身障割引:3200円)
 04年度フェリーオブザイヤー第17位

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フェリーふくおか2 名門大洋フェリー 
 乗船時期・・・2003年春(新門司港→大阪南港)、2005年冬(大阪南港→新門司)
乗船した感想
 (2003年乗船時の感想)
 地球環境にも優しいバリアフリー法適用船として上下2便に運航しています。
 環境対策に関しては、ごみの分別を「空き缶」「空きビン」「燃えるごみ」「燃えないごみ」と4種類のゴミ箱があり、海洋投棄は違法ですの警告が所々見られました。また、分煙対策も徹底しており、展望ストリートの禁煙席テーブルでは禁煙マークがありました。もちろんレストランでも分煙は徹底されていましたが、レストラン出口に喫煙席が固まっているので、出る際にはちょっと苦しめられました。
 バリアフリーに関しては、不満はあるものの従来の他船舶に比べると改善されているかと思います。しかし、この不満なフェリーが今後当たりまえになるのであれば、不合格の前例を作ったことになりますので、今後造船する他船舶には真似をしないでいただきたいなと思いました。
 雰囲気としては今までのフェリーとは異なり、床といい照明といい近代的な内装を多く取り入れられていてかっこいい感じがしました。エレベーターは一般的には航海中は利用禁止なのですが、「フェリーふくおか2」では航海中も利用はできます。不満としては浴場が意外と狭かったのですぐに満員になってしまうことです。2等室も小さな窓に約20人ごとにドアで密室にされますので、いっぱいに詰め込まれると循環の悪さにすぐに空気が悪くなって居づらくなってしまいます。その結果、展望ストリートで一夜を過ごす人も出てくるのでしょう。2等室は1室50人くらいの大部屋でドアもできるだけないほうがよいかもしれません。

 (2005年乗船時の感想)
 今回は新案キャビンの2等洋室を利用しました。平日の利用であったにもかかわらず、大学生の春期休暇時期ということもありUSJ帰りの学生がたくさんいたほか、陸上部やゼミなどの大学生団体が3組も居まして部屋の貸切が4室もありました。その他にも旅行ツアーが何組かあり、その結果、2等以外は全て満室という状況でした。大阪南港という立地条件の良さと20時出航、観光にもちょうどいい時間に新門司入港というダイヤの良さが人気を集めている条件なのでしょう。新門司港からの送迎バスも臨時の観光バス利用を含めて6台ほど準備していましたので、前回利用時のように牛ぎゅうづめにならずに乗り込めました。やっぱり大阪南港で徒歩人数を把握できる分、準備万端なのかもしれません。
 新案キャビンについては今回は下段を指定されましたので、上段のウリである階段についての使い心地はちょっとわかりませんでした。ただ、ちょっと昇ってみたところ天井が低いですので注意をしないと頭をぶつけるかもしれません。カーテンはロールカーテンでしたが、固定する道具などがありませんので寝る前に一番下まで下げても目覚めたら10cmほど上がっていました。他社の寝台にはなくて便利だなと思ったところは、タオル架けとドリンクホルダーが各自の壁に設置されていたことです。また、枕は箱型ではなくてきちんとした枕でした。そして今回はドア側の席だったため、向かいの人はいなくて「さんふらわあさつま」の時と同じ感じでした。気遣う必要もないので非常に快適な席でした。
 前回の乗船時に書いた4種類のごみの分別さは、一応は分別をしているものの、中をよく見たら「空き缶」と「空きビン」のゴミ袋は同じようにされていました。清掃時に分別をするのかどうかはわかりませんがちょっとがっかりしました。浴場の狭さは相変わらず不満でしたが、時間をずらして入浴すると混雑はしていませんのでゆっくりできると思います。でもゆっくりとはいいながら、特にこれといった設備などがありませんから、あまりくつろげませんのですぐに出たくなりますが。。。ドライヤーは備え付けてありますが、風力が異常に弱い上、一部で火花がバチッと飛び散っていましたので怖くて使いにくいです。レストランはほぼ満船の乗客ですから終始混雑していました。もともとレストランのテーブル数が少ない上、酒盛りをするトラックドライバーがずっと座っていましたのでなかなか空かずに入場閉鎖も起き、夕食にありつけたのは21時でした。

 2回の乗船で冷静に考えてみると、内装がかっこよく、展望ストリートや大型液晶テレビを設けているエントランスホールなどの公室が充実して、また、新案キャビンのタオル架けという心憎い気遣いに満足した反面、大浴場やレストランでの不満もあります。バリアフリーに関しても階段が急であったりと改善が必要な個所も多々あります。フェリーはまだまだ発展途上ということで、1便が就航する2隻が新造船に置き換えられる今後に期待したいものです。

「フェリーふくおか2」(大阪南港にて)

シップデータ
 2002年10月18日就航。9800トン。航海速力23、2ノット。
 大阪南港〜新門司。6200円(2等、身障割引:3100円)、7700円(2等洋室、身障割引:3850円)
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運航ダイヤ
 ☆大阪南港(17:40発)→北九州〔新門司〕(5:40着)・・・下り1便毎日運航
 ☆大阪南港(20:00発)→北九州〔新門司〕(8:00着)・・・下り2便毎日運航
 ★北九州〔新門司〕(17:20発)→大阪南港(5:20着)・・・上り1便毎日運航
 ★北九州〔新門司〕(20:00発)→大阪南港(8:00着)・・・下り2便毎日運航
さんふらわあにしき 関西汽船 
 乗船時期・・・2004年秋(松山観光港→大阪南港)
乗船した感想
 大阪南港へ向かう寄港便はダイヤモンドフェリーと共同運航になり、従来の神戸中突堤に寄港するのではなくて六甲アイランドに寄港することになりました。そのためか分かりませんが、ダイヤモンドフェリーの乗客が関西汽船にやってくるという形になり、また、金曜発ということもあるかもしれませんが乗客も非常に多かったです。大分→松山のみでもそこそこの乗船客がいました。この日は2等寝台で乗船しましたが、久しぶりの上段ベッド利用となりました。
 松山観光港でチケットを発券してもらう時に、六甲アイランド下船客はダイヤモンドフェリーの窓口で発券してもらうはずですが、「さんふらわあ」に乗るということもあってほとんどが関西汽船の窓口に並んでいました。最初「え?!大阪南港でこんなに降りるのか?」と思っていましたが、実際は六甲アイランドでかなりの人が降りていきました。下船港にかかわらずどちらに並んでも発券できるように統一して欲しいと思いました。フェリー事情を知らない一般客にとっては「共同運航」といわれてもダイヤモンドフェリーの窓口でも大丈夫なのかわからないと思います。

 公室の雰囲気はどこかで見たなあと思ったら、前日に乗ったスターダイヤモンドと非常に似ていました。特にレストランと展望浴室が似ています。同じ商船三井グループの会社とは言えども、ここまで似ているとは思わなかったですね。
 不満な点はそれだけではなく、松山発の場合は2つの点が制約されます。1つめはレストランですが、大分や別府発とは違ってうどんやおでん、おにぎりと簡素な食べ物しかありません。つまり、夕食らしい夕食は摂れないわけですね。22:40発ということもあって乗客側もすでに陸で済ませているだろうし、フェリー側も余裕がないのかもしれませんが、船旅を楽しむために一番必要な要素が欠けているわけですから残念ですね。せめては生サラダを販売して欲しいと思います。2つめは展望浴室の閉鎖が早いことです。出航20分で閉鎖ということですから、レストランで食事をしてお風呂に入るというのは非常に慌しいわけです。しかも乗客が多いですから、洗い場が6ヶ所しかないのでは入れない人も出てくるわけですね。僕は乗船前に道後温泉に入浴しましたから、入浴できなくてもあまり気にはならないのですが夏場だったら気持ち悪くて嫌だと思います。この2点の不満を船内アンケートで投函してみました。共同運航相手のダイヤモンドフェリーではできることですから、そんなに難しいことではないと思うんですけどね。
 大阪南港に入港する時はしんがりですので、特にかもめ埠頭の2社のフェリーの撮影ポイントになります。大阪南港着も8:40と通勤ラッシュが終わりに近づいて街が動き始めた頃ですから観光するにはダイヤ的にも非常に良いと思います。

 関西汽船は「にしき・こがね」組と「あいぼり・こばると」組に分かれるのですが、上等室の利用者はもしかしたら「にしき・こがね」組の方が快適だとは思うかもしれませんが、2等客は公室がいかに楽しいかがポイントですので、僕としては「あいぼり・こばると」組の方が展望通路もあって楽しめやすいと思います。

「さんふらわあにしき」(大阪南港にて)

シップデータ
 1992年12月就航。9800トン。航海速力22,1ノット。旅客定員942名。
 大阪〜神戸〜松山〜別府〜大分(寄港便) 松山観光港〜大阪南港5200円 障害者2600円

スターダイヤモンド (ダイヤモンドフェリー
 乗船時期・・・2004年秋(神戸六甲アイランド→松山観光港)
乗船した感想
 関西地区の長距離フェリー6社で残された最後の1社のダイヤモンドフェリー。何となく地味な航路ですが、船旅デビューの年に愛媛阪神フェリーの「ほわいとさんぽう2」とほぼ同じ航路であり、元共同運航だったということもあって、乗船券のデザインも当時と同じでした。
 公室は案内所、レストラン、売店、ゲームセンターなどが1ヶ所にまとめられる形になっており、そのために歩ける範囲は3階層のうち1階層しかありませんので広いようで狭いです。レストランや飲料品に関しては高いと言うのは事実でした。ただ、朝食に関してはバイキングで840円というのは品数は少なくても満腹になるまで食べることができますので、その後の行動を考えると利用した方がよいかと思います。展望浴場も航海中は深夜でも開いており、好きな時間や人がいない時間を見計らって入浴できるのも非常に便利だと思います。そういえば関西航路は深夜閉鎖が多いですので貴重ですね。一応船内は船尾に設けられている喫煙所をのぞいて禁煙となっていますが、実際はレストランではかなりの喫煙者がいました。フェリー側も見て見ぬふりを決め込んでいるみたいなので、「健康増進法により禁煙とさせていただいています」の貼り紙は何のために出しているのだろうかと疑問に思いました。
 松山観光港から最寄り駅の伊予鉄道高浜駅までは接続バスが日中でもほぼ15分に1本の割合で接続しており、特に急ぐ必要がなければのんびりすることもできます。運賃は150円です。また、松山観光港に到着する高速船のダイヤに合わせて、松山市駅など経由道後温泉行きの直通バスも発車しています。復路も同様です。ダイヤなどは伊予鉄道HPをご覧ください。

「スターダイヤモンド」(松山観光港にて)

シップデータ
 1991年2月5日就航。9463トン。航海速力22,2ノット。旅客定員942名。
 神戸〜今治〜松山〜別府 神戸〜松山5200円 障害者2600円

こくどう丸 宇高国道フェリー
 乗船時期・・・2004年春(高松港→宇野港)
乗船した感想
 岡山県宇野港と香川県高松港を結ぶ伝統の宇高航路。瀬戸大橋が開通して鉄道が移動する前までは宇野駅から船舶の乗り換え四国に渡っていました。その名残か、今でも宇野線は幹線として重要な路線のひとつにあげられています。また、宇野と高松を結ぶフェリーも3社で競合しており、車両も高額な瀬戸大橋よりもフェリーを選ぶ人が多いようです。実際に、3社が競合しているにもかかわらず、車両、徒歩客共にどの会社もかなりの乗車率でした。
 今回利用したのは宇高国道フェリーの「こくどう丸」です。この航路はどのフェリーも会社ごとに同じカラーなので遠くからだと何と言う名前のフェリーなのかちょっと判別しづらいのですが・・・乗船時刻は17:21発でした。帰宅時間にもあたるようで、会社帰りの人も乗船していました。出航してしばらくすると「おれんじ7」が見えましたが、カメラに収めるにはちょっと遠すぎました。ですから、1本前の便に乗ればかなり近づくのではと思います。でも、周囲に島がたくさんあって比較しやすいせいか「おれんじ7」はかなりの大型船に見えました。宇野港から宇野駅まではちょっと遠くなり、他の2社とでは5分ほどロスする距離にあります。しかし、豪華さや徒歩客の乗降時の安全さを選べば宇高国道フェリーだと思いますので、乗り分けるとよいかと思います。

「こくどう丸」(高松港にて)

船内設備など
 徒歩客の乗船方法は、高松港で自動改札機を通して乗船する。宇野港から乗船した場合も、きっぷを購入の上で乗船し、高松港で改札機を通すようである。宇高国道フェリーの徒歩客乗船口はきちんと設けられており、他社の車両甲板から乗降する点では安全性を含め非常に良いと思われる。
 バリアフリーに関しては乗船口に数段の階段があるものの、ほとんどが緩やかな傾斜で2階客室と結ばれているので、車両甲板からの急な階段に比べると良いと思われる。なお、客室は2階のみなので屋上への階段以外は段差がほとんどないので心配はない。
 2階客室は、窓が付いている前部側と両舷の窓が外されている後部側に分かれている。前部側は禁煙室となっており、窓側がボックス席、中央側が進行方向に向かって椅子席となっている。客室の中央には売店があり、おにぎりやお菓子、飲み物が購入できるようになっている。また、宣伝目的に備え付けられているのかもしれないが、電光掲示板もあり、ラジオニュースなども流している。後部側はじゅうたん敷きではないので一般的には甲板席とは言いたいが壁があり、窓の部分だけガラスが外されていると想像してほしい。海側に向かって椅子を配列し、中央にはテーブル席もあり自動販売機やゲームコーナーも備え付けられている。喫煙コーナーは船尾側に備え付けられている。
 他にも3階(&屋上)にはドライバー室として、6畳程度の座敷席があり、お茶のクーラーもあってサービスとなっている。浴室やサウナも備えているが、一般人には利用しづらいと思われる。通例で考えるとこの部屋は喫煙室となっていると思われる。

シップデータ
 1991年11月13日就航。999トン。航海速力13ノット。定員488名。積載可能車両数:トラック25台、乗用車63台。主機関馬力1400×2。

運行ダイヤ
 28分毎に終日運行。乗船時間55分。
 徒歩客乗船料:片道390円、往復700円。

比較データ・・・高松駅から岡山駅に行くとして
 快速マリンライナーを利用する・・・
  直通55分。1470円。
 宇高国道フェリー+宇野線を利用する・・・
  フェリー・・・55分、390円
  乗り換え時間・・・余裕をもって15分
  宇野線・・・49分、570円
  合計=約2時間。960円。1時間に1本と少ない宇野線に注意。

きたかみ 太平洋フェリー
 乗船時期・・・2001年春・2004年春(仙台港→名古屋港)
乗船した感想
 (2001年春乗船時の感想)
 日本一のサービスを誇る太平洋フェリーの1隻です。これぞ豪華客船と初めて思いました。展望室からの眺めはトップクラスです。バイキング内容も豊富です。映画館あり、イベントあり、と暇を感じさせてくれません。
 このフェリーのオススメは展望室です。仙台→名古屋は昼間航海が長いので、海を見る時間も長くなりますが、この場所では迫力ある船首からの光景を見ることができます。また、展望室内のテレビでも映画の放映をやっていました。このとき「007」をやっていましたが、ピアーズブロスナンがかっこいいと思いました笑。

 (2004年春乗船時の感想)
 久しぶりの乗船となった今回ですが、やっぱり人気のある「いしかり」と比べてこちらのほうが好きですね。「きたかみ」にある展望室の開放感が好きです。「きそ」にも展望室はあるのですが、通常ダイヤでは夜間航海のみなのでゆっくりとできませんから、昼間航海が多い名古屋航路でその実力を発揮します。公室も「きそ」と「いしかり」の両方の特徴を合わせている感じですから非常に満足です。
 仙台→名古屋では、水平線ギリギリの日の入りと日の出の美しさ、そして14時20分すぎに長声一発とともに「いしかり」とのすれ違いの迫力さが最大のイベントです。晴れた日にはいずれも楽しめますので他航路では味わえない深い思い出が作れることでしょう。
 岸に沿って約20時間という比較的長時間の航海なのですが、前述のイベントのほか、ラウンジショー、映画、ビデオ放映、船長トークショー(中止のときもあり)など無料で参加できるイベントがたくさん用意されていますので、ちょっと疲れて自室で寝たりしている間にあっという間に入港となります。
 いずれにしろ、フェリーなのに豪華クルーズ船感覚で日本一楽しめるフェリーであるということは管理人が保証します。

「きたかみ」(いしかりとのすれ違い時にて)

シップデータ
 1989年10月21日就航。14000トン。航海速力24ノット(最大)。
 苫小牧〜仙台〜名古屋。 仙台〜名古屋5200円
 03年度フェリーオブザイヤー第8位
 04年度フェリーオブザイヤー第9位
 05年度フェリーオブザイヤー第5位
 06年度フェリーオブザイヤー第12位

運航ダイヤ 
 ☆苫小牧フェリーターミナル(19:00発)→仙台港(翌日9:20着、12:20発)→名古屋港(翌日9:20着)
 ★名古屋港(20:00発)→仙台港(翌日17:00着、20:00発)→苫小牧フェリーターミナル(10:45着)
 運航日:仙台〜苫小牧・・・毎日運航 仙台〜名古屋・・・隔日運航

詳細データは作成中です。
先代きそ 太平洋フェリー
 乗船時期・・・2004年春(苫小牧港→仙台港)
乗船した感想
 05年1月の新造船就航に伴い引退が予想されるこのフェリーは、太平洋フェリーの豪華化の先駆けとなっています。就航から17年になるのですが、同年代の他社船とは比べて豪華さはもちろんのこと、これほどの年季にもかかわらず清潔さが保てられていますので驚くべきことです。内装は姉妹船と比べると劣る感じがするのですが、サービスのよさは同じです。これがクルーズ誌に毎年ランクインされる理由なのでしょう。つまり、内装は大事だが、サービスはそれよりもまして一番大事であると証明されている船だと思います。
 「きそ」にあって姉妹船にないものは、屋外通路がブリッジ下にもあり、ぐるりと回れるような構造になっていることです。航海中は風が強いので安易に行けませんが、夏などだったら涼みの方法にもなります。乗客としては行動範囲が広がるので嬉しいことです。「きそ」はドック期間での変則ダイヤを除いて苫小牧〜仙台航路に就航しています。ですから、昼間航海が多い名古屋まで足を伸ばすことは年に1ヶ月ほどしかありませんので、展望室が大いに活用されていないのが残念だと思います。その他の設備などは姉妹船と比べてコンパクト化されていますが、「きそ」を基準としてサービスなどを広げていったのだとよくわかるフェリーでした。
 引退後は恐らく海外に売船されると思いますが、大切にされていて欲しいと思います。

 05年2月3日苫小牧発、4日仙台発、5日名古屋着をもって引退しました。「OCEAN TRAILER」と名前を変えた上でキプロスに売船され、2月10日に名古屋港を離れました。


「きそ」(仙台港にて)

シップデータ
 1987年10月26日就航。三菱重工業建造。14000トン。
 苫小牧〜仙台 6600円 障害者3300円(いずれも通常期)。
 03年度フェリーオブザイヤー第7位。
 04年度フェリーオブザイヤー第4位。

運航ダイヤ
 ☆苫小牧港(19:00)→仙台港(9:20)
 ★仙台港(20:00)→苫小牧港(10:45)
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ほるす 東日本フェリー
 乗船時期・・・2004年春(青森港→函館港)
乗船した感想
 青函航路に就航する4隻の中でもっとも豪華なフェリーの1つです。東日本フェリーには「ばにあ」と「びるご」に乗船しましたが、確かにもっとも豪華でした。しかし、豪華とは言えども高い、おかしいは共通です。夕方の短い航海時間のせいか、上等室は誰も利用していないようでしたが、2等の次が1等ですのでもったいないかもしれません。また、女性専用席はありませんが、2等室全体が大部屋でつながっておりドアがありませんので、仮に女性専用席を設けても意味がないかもしれません。
 そのほか、大浴場にはお湯を張っておらずシャワーのみであったり、給湯室には鍵がかかっていたりとサービスはあまりよくない印象を残しました。「びるご」と同様にエンジンのリズミカルな振動が気持ちよかったですね。
 函館港から函館駅へのアプローチは路線バス(北大前)か七重浜駅になります。バス停も駅もどちらも徒歩10分ほどの場所にありますが、道はやや暗いですしトラックが頻繁に行き交いますので注意してください。また、終バスは青森港発17:00がぎりぎりで間に合うという感じです。
 徒歩客も車両甲板から乗船します。乗船時は出航の30分前から自由にできますが、下船は安全のためか全ての車やトラックが出てからになります。徒歩客はその間はロビーに集まり、下船券が回収されます。着岸してから10分ほどかかりますので、電車やバスの接続時間が気になります。

「ほるす」(青森港にて)

シップデータ
 1994年7月4日就航。三菱重工建造。7192.5トン。
 青森〜函館 1850円 障害者930円。乗船時間3時間50分。
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びるご 東日本フェリー
 乗船時期・・・2004年春(室蘭港→青森港)
乗船した感想
 いわゆる長距離フェリーの中ではもっとも短い航路である室蘭青森航路。この航路に就航しているのは「びるご」のみです。以前は2隻体制で「ほるす」と「びなす」が就航し、「びるご」は青函航路にいたようです。現在は1隻ですので、青森→室蘭を昼行で、室蘭→青森を夜行で、というように変則的なダイヤになっています。
 今回利用したのは室蘭→青森の夜行便です。札幌圏からでも普通電車での移動範囲内ですので、札幌〜青森の夜行急行「はまなす」よりも安く行けます。しかし、大きな弱点として青森フェリーターミナルから青森駅までは非常に距離があります。徒歩では30分程度もかかりますが、雪のある冬場ではさらに20分ほどかかると見ても良いでしょう。最寄のバス停からでも10分程度かかりますし、バスの便は1時間に1本程度とあまりよいとはいえません。なお、タクシーでは1000円程度です。それでも室蘭と青森でタクシーを利用しても「はまなす」(自由席利用)とは1500円ほど安く行けますので、活用しない手はないでしょう。
 びるごの印象は簡単に言えばコンパクトだと思います。つまり、特に何もないと言った感じです。レストランも高いですし、閉まるのも早いです。案内所に売店などは出航してすぐに閉まるのでご注意ください。浴場も夜間航海の場合は24時に終わります。2等客の入りはあまりよくなく、1区間に2人程度でした(夏などオンシーズンは混みそうですが・・・)。消灯はしますが、毛布は300円にて貸し出しとちょっと高いです。そして女性専用席は設けられていませんでした。
 良かった点では、エンジンの振動がリズミカルでしたので、一種の音楽を奏でているようで寝やすかったことでしょうか笑。

 05年4月より、青森〜函館航路に配置転換されました。

「びるご」(青森港にて)

シップデータ
 1990年9月28日就航。三菱重工業建造。6358トン。航海速力20ノット。
 室蘭〜青森 3460円 障害者1730円。乗船時間約7時間。
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フェリーらべんだあ 新日本海フェリー
 乗船時期・・・2002年春・2004年春(舞鶴港→小樽港)
乗船した感想
 (2002年春乗船時の感想)
 北海道旅に利用した船です。寄港なしで2泊3日、さらに荒れる日本海と2つを初体験しました。船自体はジムもあってかなり評価はできますが、荒れる海は今まで船酔いを経験したことのない僕にとっても非常に辛かったです。冬の日本海に、あるいは台風接近時に乗船される方は、酔い止め薬を持って行った方がいいと思います。
 小樽舞鶴航路は約30時間もあるので、暇という暇があります。しかし、あえてその暇を過ごすということが忙しい現代において、また携帯電話も使えない日本海上でのんびりすごすことが醍醐味であるでしょう。

 (2004年春乗船時の感想)
 2回目の乗船となった今回は比較的穏やかな後悔でした。その結果、大浴場は夜間を除いて一度も閉鎖されませんでしたし、多くの人がぴんぴんとしていました。
 同乗客の中には初めて自衛隊と一緒になってしまいましたが、人数は10人ほどと少なかったです。乗船中も迷彩服を着ているのだろうと想像していましたが、乗船中はジャージー上下と普通の格好でした。しかし、今時の若者と同じ過ごし方をしているので、やや抵抗感がありました。いくら自衛隊とは言えども自室にこもらせるのは悪いとは思いますが、移動中とはいえども公務に入っていると思うのできちんとしてもらいたいと思いました。余談ですが、自衛隊が敵だと思われたとき、フェリーも攻撃の対象となって一般人も巻き添えを食ってしまうのでは?とふと思いました。
 また、前回に乗船したときもあったのですが、禁煙の2等寝台で航海中に喫煙している人がいました。2等寝台室は狭い部屋なのですぐに煙が充満してしまいます。寝煙草は火災の元でもありますので、フェリー会社側はこのことをどう思っているのでしょうか?ですから、アンケートには「禁煙の徹底を」とは書かずに「2等寝台では分煙を」と皮肉っぽく書いて送付しました。それでもメールで運賃の質問をした際には丁寧な回答をいただいていますし、出航の際には陸上係員が整列して手を振っていただきましたので、乗客のマナーさえよければ新日本海フェリーは非常に素晴らしい会社です。
 04年7月に超高速フェリーが就航予定となっていますので、30時間の乗船は今回が最後になると思います。「フェリーらべんだあ」はどうなるのかわかりませんが、プールにジャグジー、チャイルドルーム、スポーツジム、そしてビデオエッグと他社にはない魅力的な設備がありますので、今後も残っていて欲しいと思いました。

 2004年6月30日の小樽行き便を持って引退しました。

「フェリーらべんだあ」(小樽港にて)


以下は2004年春に乗船した当時の運賃とダイヤです。現在は大幅に異なっています。
シップデータ
 1991年9月30日就航。19904トン。航海速力21,8ノット。
 舞鶴〜小樽 6980円(当時)
 03年度フェリーオブザイヤー第11位。

運航ダイヤ
 
☆舞鶴港(23:30発)→小樽港(翌々日4:00着)
 ★小樽港(10:00発)→舞鶴港(翌日17:00着)
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こんぴら2 ジャンボフェリー
 乗船時期・・・2003年秋(高松港→神戸港)
乗船した感想
 03年夏旅に利用したりつりん2と同じ内装でした。違うところといえばマッサージチェアが足りなかったくらいです。専門家の目で詳しく言うと違うかもしれませんが、素人の目で見ると全然わかりません。
 利用したのは神戸港に0時前に到着する5便です。すでに日は落ちているため前面展望室のカーテンは下りているため、瀬戸内海を行き交う多くの船舶の明かりを見ることが楽しみのひとつでしょう。大鳴門橋がかすかに見える頃、九州に向かう複数のフェリーとすれ違います。ただし、真っ暗なので船の名前まではちょっと不可能です。やがて明石海峡大橋が見えてきますが、運がよければ船の脇から消灯するシーンも見られます。なお、売店は航海中ずっと営業していました。
 上り5便の下船後の足は、JRの東海道・山陽本線の範囲内では西明石〜高槻の範囲しかありませんのでご注意ください。また、フェリーは状況によっては遅れることもありますからかなりの余裕を持ったスケジュールでお願いします。

「こんぴら2」(神戸港にて)

シップデータ
 1989年12月26日就航。全長115.91m、全幅20m、3639トン。定員425名。乗用38台、トラック61台。最大速力22.48ノット。
 神戸〜高松 1790円。1日5往復。乗船時間3時間40分。
 船内設備などは「りつりん2」と同様です。

おれんじ8 四国開発フェリー
 乗船時期・・・2003年秋(大阪南港→今治港→東予港→大阪南港)
乗船した感想
 クルーズ誌の人気フェリー投票において、毎年ベスト10にランクインする豪華フェリー。豪華フェリーの代名詞はほとんど長距離フェリーである中で、中距離フェリーがランクインするのはおれんじ8だけです。船内が豪華なのはもちろんですが、それだけではなくサービスも豪華なフェリーです。だからこそ常にランクインされる理由でもあるのでしょう。
 さて、利用したのはそのサービスのひとつである「瀬戸内ワンナイトクルーズ」です。このサービスは、ブリッジ見学の特典、フルコースの豪華な夕食に翌朝のバイキング付き、最高20時間乗船で2等寝台を1万円の非常にお得なプランです。利用したときは他に参加者がいないためか、サービス長が直々部屋まで案内してくれて、船の主要目を詳しく説明してくれたので、そのサービスのよさにちょっと引くくらい驚きでした笑。
 ブリッジ見学は出航1時間ほどしてから案内所に集合し、そのままブリッジに誘導してもらいます。ブリッジではレーダーの仕組み説明が主でした。双眼鏡も貸していただき前面展望のからの眺めを楽しめました。僕は海図も見ていたのですが、船長指揮区間が非常に多く、明石海峡〜小豆島沖以外は難所だらけだと改めてわかりました。
 夕食は瀬戸大橋をくぐってすぐにありますので18時頃になります。メニューはサービスドリンク(ビールかワイン)、おつまみ(ウインナー、チーズ)、大皿2品(ステーキ、エビフライ、サラダなど)、パンかライス、アイスクリーム、コーヒーかオレンジジュースです。次から次と運んでくるのでアイスクリームの溶け具合が心配でゆっくり食べれませんでした苦笑。朝食のバイキングはごはんかパンを選べるように、焼き鮭、梅干、納豆、ゆでたまご、味噌汁、サラダ、フルーツといろんな種類があります。8時まで乗船は可能ですので、それまでゆっくり食べられます。余談ですが遅くから食べ始めてもメニューがなくなることはありません。なぜならば、乗客が下船した後は乗組員の朝食にもなるようです。
 なお、想像はしていなかったですが、タオル・歯ブラシ・ブラシ・袋のアメニティセットもついていた。なお、アメニティセットは売店でも発売しています。また、珍しく2等寝台から浴衣とスリッパが付いている点も非常にサービスがいい証拠だと思います。なお、下船時にアンケートの提出が求められ、乗船感想、料金は適切か?、意見・改善要望など簡単なアンケートですが、これからもサービスを向上していこうという企業努力が見られました。そういえば企業モットーは「一期幾会」(割り箸袋にも書かれていました)だそうです。また会いに行きたいなと思いました笑。

「おれんじ8」(大阪南港にて)


船内設備など
 浴室が豪華である。洗い場に仕切りあり6人分。サウナは10人ほど入れる。フェリーでは国内唯一の打たせ湯がありますし、水風呂もあるなど、他社のフェリーにはない豪華さがある。コインもいらない返却式ロッカーが20人程度に抑えるなど、広い浴室の割りにぎゅうぎゅう詰めにされる恐れがない。しかし、5人分ほど鍵がなく、恐らく持ち帰られたのであろう。また、普通のロッカー代わりにするなども悪質であるからやめていただきたい。シャンプーにボディソープも備え付けており、タオルの自動販売機も脱衣所に備えてあった。浴室は深夜を含めていつでも自由に入ることができる。
  自動販売機はジュースやアルコールなど各種あり。ほぼ定価販売となっている。おいしい愛媛みかんのポンジュースも自動販売機で売っている。レストランでは基本的にはビュッフェ形式であり、幻の名酒である田酒なども味わえる(600円〜)。
 売店は充実しているとはいえないが、中距離航路のみで考えたら非常に充実していると判断できる。発売している内容はお菓子やお土産、浴場で必要なものなどであり、ほとんど困らない。ただ、売店も含め、案内所、レストランが開いたり閉まったりとするので使いづらいのが四国開発フェリーの唯一の欠点であるかもしれない。
 他にも、最上階にピアノが自動演奏しているスカイラウンジ、定番のコーナーや給湯設備、1曲200円のカラオケルーム(受付に申し込む必要はなく自由に入室できる)もある。ロッカーは200円が必要である。
 まだ新しいせいか全体としては非常にきれいであった。また分煙の徹底、見回りの回数の多さなど乗船客が安心してすごせるようになっている。ただし、バリアフリー度で言えばエレベーターがないので残念であった。
 売店の営業時間など詳しい内容は四国開発フェリーのHPに書かれている。

シップデータ
 平成11年4月7月27日就航。全長:156.0m。全幅:25.6m。喫水:4.99m。主機関馬力:13500ps×2。航海速力:22.0ノット。最大速力:25.0ノット。旅客定員:750人(通常)、948(臨時)。積載可能車両:乗用車62台、トラック77台。建造:今治造船
 大阪南港〜東予・今治 4100円。乗船時間 大阪南港〜今治 約7時間。

 03年度フェリーオブザイヤー第4位
 04年度フェリーオブザイヤー第6位
 05年・06年度フェリーオブザイヤー第3位


フェリーせんしゅう 南海淡路ライン
 乗船時期・・・2003年夏(泉佐野港→津名港)
乗船した感想
 夏旅の帰りに思いつきで乗船した南海淡路ライン。かすかな記憶を頼りに乗り場に向かいました。南海泉佐野駅に到着後、送迎バスはあったはずなのですが、探してもないので諦めて歩いて海に沿って乗り場に向かいましたが、迷い迷い1時間くらいかかりました。到着後にわかったのですが、送迎バスはりんくうタウン駅からでした・・・しかも、到着と同時に出航していき、2時間待つ羽目になったので運がないですね笑。
 船内は一般的な中距離航路の船で、船首側が椅子席、船尾側がカーペット席となっていました。また、ドライバーシートがありましたが6畳程度に一般席とはカーテンで区切っただけという今まで見たドライバーシートの中でも一番質素な作りだと思いました思いました。
 このフェリーの最大の売りは、関空の連絡橋の下を通過する唯一のフェリーということです。そして、関空のそばを通るので旅客機の発着が見られることです。関空に近いとは言えどもそんなに低空飛行はしていませんが楽しめると思います。
 航海時間は95分ですので、一眠りするには長くもなく短くもない最適な時間だと思います。

「フェリーせんしゅう」(泉佐野港にて)

船内設備など
 椅子席は窓側がテーブル席、中央側がリクライニング席となっている。カーペット席は毛布など備え付けの備品はなくて席があるだけであった。他には売店とわずかなゲーム機に自動販売機があるだけだが、フェリーとしては何もないのが普通であるから特に不満はなかった。
 徒歩客は泉佐野港へはりんくうタウン駅から無料送迎バスあり。ただし、夜便を除く。津名港からは路線バスで津名港バスターミナル行きが接続している。しかし、150円が必要だし、歩いてもそんなに時間がかからない(約10分)ので歩いた方が良い場合もある。

シップデータ
 1998年1月19日就航。全長85.00m。幅14.50m。深さ5.70m。喫水4.30m。総トン数2.083トン。航海速力18.5ノット。航海速力18.5ノット。旅客定員520名。車両積載台数8トントラック換算26台。
 泉佐野〜津名 1200円 障害者600円。 乗船時間95分。24時間運航、1日12往復。

さんふらわあさつま ブルーハイウェイライン西日本
 乗船時期・・・2003年夏(志布志港→大阪南港)
乗船した感想
 あこがれのフェリーのひとつであったさんふらわあさつま。現役のさんふらわあシリーズの中ではもっとも豪華だと言われていたので、乗船前から非常に楽しみでした。ただ問題点としては志布志港までの行き方が簡単そうでよくわからない感じです。鹿児島市内からバスなどを利用して志布志港に向かうにもフェリー乗り場から離れた場所にバス停がありますので、どちらかというと不便な感じがあります。
 船内は久しぶりに豪華な感じがしました。フェリーの2等寝台は普通は2つのベッドが向き合う形になるのですが、このフェリーは片側が壁になっており、極端な話カーテンを閉めなくても見られる心配がないです。意外と快適だったのですが、通路が「長い!!」っと歩くたびに嘆くほど、端から端まで非常に距離がありました。途中で窓などがあればいいのですが、全て1等室の個室のため窓がなく、また幅も狭いためなおさら思わせてしまうのかもしれません。また、公室も窓があるのはロビーのみで、他は窓がなくてどちらかというときつく感じました。ツッコミ系ではセルフ式の携帯充電器が備えられていましたが、航海中はほとんど太平洋ですので携帯は使えません。ですが、海上でも携帯が使えると思っている人が多く、必死に電波を探していた姿が面白かったです。また、船内案内テレビにはこのフェリーが現在どこを走っているかリアルタイムに伝えてくれますので便利なのですが、四国のど真ん中に上陸したりへんな場所にあったりするのも面白かったです。
 食事はバイキングです。夕食が大人で1500円です。高いと見るか安いと見るかは、品揃えからして高いと感じました。高いと思う人は1品のカレーやスパゲティもありますが、これも高いかどうかは・・・

「さんふらわあさつま」(大阪南港にて)

シップデータ
 1993年3月24日就航。12418トン。旅客定員782名。
 大阪南港〜志布志 9000円(通常期)。乗船時間約14時間。
 詳細データへジャンプ
 03年度フェリーオブザイヤー第10位。
 04年度フェリーオブザイヤー第14位。
 05年度フェリーオブザイヤー第12位。

フェリー第八おおすみ 南海郵船
 乗船時期・・・2003年(鴨池港→垂水港)
乗船した感想
 鹿児島の中心街から桜島裏の大隈半島垂水市を結ぶ航路です。鴨池港はちょっと離れているので、西鹿児島駅前からバスで30分ほどかかりました。垂水市内からだけではなくて、大隈半島一帯からの買い物客や観光客などが多くて、一定の需要があるようで、頻繁な出航にもかかわらず、多くの乗客がいました。多くの乗客がいるから片道360円と低額な運賃が可能だと思います。
 終始桜島が見渡せる航路であるので、桜島の表から裏まで見ることができます。船室も意外と快適で、車椅子の利用者で乗り場から専用船室まで容易にたどりつけます。しかし、売店などには行けないのですが、船齢を考えるとやむをえないかも知れません。それでも、このサイズの船にしてはきちんと整えられている点が非常に評価できます。また、フェリーの中ではうどんが味わえます。かけうどんにもかかわらずさつまあげが付いてきますのでお徳でしょう。
 垂水港到着後は垂水市街や鹿屋〜志布志への接続バスがあり、非常に動きやすいダイヤ設定となっています。ただし、鹿児島交通バスでは車内案内が「運賃は○○まで」という、次の停留所名を書かれていない悪点があり、快適な航路の後にはがっかり感がありました。その悪点のおかげで、「航空隊前」「志布志駅前」がわからず、ハラハラしました。同じいわさきコーポレーショングループなのにこの差はなんだ!と思いました。まあ、JR東海とJR他社を例するように、同じグループとは言えども仲が悪くて設備も無茶苦茶というのかもしれませんね笑。

「フェリー第八おおすみ」(鴨池港にて)

船内設備など
 船内は3層3階となっており、徒歩客は3階から乗船する。客室は2階と3階で1階は車両甲板である。船室は2階にあり、3分の2が座席(タイプはさまざま)の客室となっている。残りの3分の1で売店とうどんそばの軽食コーナーとなっている。かけうどんが360円と陸上と比べて高いが、さつまあげがついている。売店はほぼ定価販売である。3階は遊歩甲板のみ、つまり、船室はなく屋外席である。なお、車椅子利用者向けの専用室がこの階に設けられている。車椅子の利用者は、エレベーターが付いている港の待合室から階段に悩まされることなく乗船することができる。ただし、売店は階下にあって利用できないのが難点である。

シップデータ
 1994年4月29日就航。1498トン。旅客定員738名。
 鴨池〜垂水 360円 障害者180円。乗船時間35分。
 
ニューあしずり (当時:宿毛観光汽船)
 乗船時期・・・2003年夏(宿毛港→佐伯港)
乗船した感想
 南九州と四国を結ぶ重要な航路であるからか、トラックナンバーには「鹿児島」や「宮崎」が多く見られた。また、観光する側にしても四国から九州へはアクセスしやすい航路だと思います。3時発の夜行便を使えば、佐伯駅や宿毛駅の始発に乗ることができます。
 土佐くろしお鉄道宿毛駅から宿毛港までは歩いて30分のところにあります。0時前の終電に到着すればバス便はありません。従って、歩いていくかタクシーでしかないのですが、3時発だと時間が余りすぎるので歩いたほうがいいです。しかし、足元には懐中電灯が必須なくらい街は暗いので、女性はタクシーで行ったほうがいいでしょう。ちなみに宿毛市街は意外なくらいコンビニやスーパー、ファーストフードなどが充実しています。
 宿毛港の待合室では、周りには何もないので、到着後はかなり暇をもてあますかもしれません。しかし、あたりをうろつくと保安上危険かもしれませんので、ターミナルからはあまり離れないことをお勧めします。
 船内は、特にこれといった設備はないのだが、乗船時間が3時間であると考えると妥当でしょう。昼間に乗船すると豊後水道のさまざまな船舶が見られて楽しいかもしれません。夜間航海でも照明は落とさないので眠りにくいかもしれませんが、アイマスクを使うなどちょっと工夫すれば快適に眠れます。
 佐伯港着後は少々眠いかもしれません。JR佐伯駅まで歩いて10分ほどの距離にあります。ターミナル周辺から西へ伸びる道路がいくつかあり、道路に従って歩いていくと少なくとも佐伯駅への看板が見えてきますので前知識がなくてもたどり着けるでしょう。

 しかし、04年1月26日23億6千万円の負債を抱えたため自己破産し、同日午前3時の佐伯港発便をもって運航停止しました。従業員にも当日になってからいきなり知らされるほど前触れもなく突然のニュースなので、地元、運輸業界、観光業界を含めて動揺が広がっています。
 12月15日、宿毛観光汽船とは別会社の「宿毛フェリー」として宿毛港と佐伯港を再び結ぶようになりました。僚船の「しまんと」は売船され、「ニューあしずり」1隻のみの就航となったために就航数も半分になりました。


「ニューあしずり」(佐伯港にて)

船内設備など
 貸し毛布は100円で出航後に貸し出されます。箱型枕あり。自動販売機は、ジュース、アルコール、アイスクリーム、カップヌードルあり、ジュースは10円アップ。浴室やレストランはなし。ゲームコーナーにドライバー室あり。乗船時は夜間なので、売店は閉鎖していた。早朝から営業のようである。乗船手続き開始は出航の1時間前であるが、待合室は照明は少し落としているものの、入室は自由に可能である。ただし、冷房はついていないので、夏場は暑くて外のほうが涼しい。

シップデータ
 1985年6月17日就航。全長73.62m、垂直長さ67,00m、全幅13,60m、深さ9.10m/4.50m、999トン。旅客定員484名、船員16名、合計500名。航海速力16,5ノット。
 宿毛〜佐伯 1670円 障害者840円。1日6便。乗船時間3時間。

りつりん2 ジャンボフェリー
 乗船時期・・・2003年夏(神戸港→高松港)
乗船した感想
 明石海峡大橋の影響を受けた航路のひとつですが、当時から減便ながらも頑張っています。旅行後に飛び込んできたニュースではこの秋に子会社のジャンボフェリーとして再出発し、さらに減便するようです。
 船室はカーペット席と椅子席の2等のみですが、女性専用席も設けられています。しかし、深夜便でも減灯はせず、人によっては眠りにくいかもしれません。それでも、ムーンライトながらを代表とする座席列車よりも横になれる点で眠りやすいはずです。
 深夜便では高松港着後に、無料送迎バスで高松駅に移動し、そこから始発電車で各方面に移動することができます。順調に乗り継げば10時過ぎには松山に到着できます。

船内設備など
 ジュースやアルコールの飲み物の自動販売機は定価販売。浴室はあるが主に長距離ドライバーが利用する為に暗黙の了解で男女混合であり、シャンプーなどは置いていない。脱衣場にはロッカーはあるが、100円返却式は4つのみ。枕や毛布などの貸し出しはない。なおマッサージ機もおいてあり、サービスとして無料で自由に使えるようになっている。
 客室は5層4階になっており、乗船口の1階はロビー、2階に椅子席と売店、ドライバー室に浴室、3階がカーペット室、女性専用席、4階がスカイルームとしてゲームコーナーになっている。

シップデータ
 1990年7月11日就航。全長115.91m、全幅20m、3664トン。定員425名。乗用38台、トラック61台。最大速力21ノット。
 神戸〜高松 1790円。1日5往復。乗船時間3時間40分。

フェリーせっつ 阪九フェリー
 乗船時期・・・2000年春・2003年春・2006年春(神戸六甲→新門司)
乗船した感想
 山口県へのアクセスに2度利用しました。各駅停車主義だったらまずは不可能な距離ですが、このフェリーのおかげで簡単に行けるようになりました。この頃からフェリー旅に完全にはまってしまいました。
 船体に書かれている「WE LOVE KOBE」の文字が印象です。2等は他の船同様に雑魚寝で床も固くて嫌われますが、この船は床がフカフカだったので意外と快適な寝心地でした。時期によっては2等は20人定員なのに4人しか乗らないのでほぼ独占できます。部屋にはドアはなくてカーテンで仕切られ、靴もカーテン外の通路に置いてあがるという方法ですので息苦しくなることはありませんでした。
 2003年春に乗船したときはグループ会社のレジオネラ菌騒動で展望浴室にお湯が張っていませんでした。しかし、浴室閉鎖ではなくてシャワーがあるだけでもましだと思います。検査後は再びお湯が張るようになりましたが、2度とレジオネラ菌が発生しないように他社も含めて注意してほしいと思いました。特に24時間常時入浴可の会社も多いですから、一定時間ごとに水質検査をするなどをしてほしいですね。

「フェリーせっつ」(神戸六甲アイランドにて)

シップデータ
 1999年7月27日就航。9975トン。航海速力23,0ノット。
 神戸〜新門司。 6200円
 03年度フェリーオブザイヤー第16位。

運航ダイヤ
 ☆神戸〔六甲アイランド〕(18:30発)→北九州〔新門司〕(翌日6:30着)・・・毎日運航 
 ☆神戸〔六甲アイランド〕(20:00発)→北九州〔新門司〕(翌日8:30着)・・・日曜日増発便
 ★北九州〔新門司〕(18:30発)→神戸〔六甲アイランド〕(翌日6:30着)・・・毎日運航
 ★北九州〔新門司〕(22:00発)→神戸〔六甲アイランド〕(翌日10:30着)・・・土曜日増発便

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おーしゃんいーすと オーシャン東九フェリー 
 乗船時期・・・2002年夏(東京港→徳島港)
乗船した感想
 春に利用した「うえすと」とほぼ同じ内装です。うえすととほとんど似ているので、何か味気なかったです。どうせ船を作るのならば、さんふらわあさつま(南スペイン風)ときりしま(南フランス風)のように異なった趣向を凝らしたほうが、乗客にしたら面白いのに・・・ちなみに春にはあった定食が今回ではありませんでした。上り、下りともに徳島には昼に着くので、朝5時に起こされる東京や新門司に比べてゆっくりと睡眠を取れる点がいいと思います。なお、徒歩客の下船後の交通手段は主にバスになるのですが、着岸して10分後に出発してしまうので、早めに下船して、乗り込むようにしましょう。ちなみに運賃は徳島駅まで200円です。

シップデータ
 1991年6月就航。11523トン。航海速力21,5ノット。
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以下は「おーしゃんうえすと」と同じ。

おーしゃんのーす オーシャン東九フェリー
 乗船時期・・・2002年夏(徳島港→東京港)
乗船した感想
 初の合理化船。つまり2等寝台のみで、レストランはなしの代わりに冷凍食品自動販売機が並ぶフェリーです。なお、レストランがない代わりにか、乗船時にプリペイドカードをもらえます。1人4点分で、たこ焼き、からあげ、ラーメン、うどんなどが選べ、2点分で冷凍寿司なるものもあります。でも、僕としては冷凍寿司はちょっと・・・で解凍方法もレンジではさらに嫌です。冷凍食品は好き嫌いがはっきりわかれると思います。当然ながら、生野菜は売っていないので、栄養バランス的に考えると、東京〜新門司まで全区間乗船すると不健康になると思います。カジュアルフェリーや、九越フェリーのニューれいんぼうらぶなど、合理化船に乗るのはそれだけが唯一の弱点で、船内での暮らし方は定員数の少なさから快適だと思います。でもやっぱりせっかくの船旅だからどちらかというと、きちんとしたレストランのあるスタンダードを利用することをおすすめします。
 カジュアルフェリーはなんでもセルフというような雰囲気があり、スタンダードフェリーとは全く異なる雰囲気と内装でした。僕としては寝台料金とレストランを我慢すれば何となく快適そうな感じがしました。

「おーしゃんのーす」(新門司港にて)

シップデータ
 1996年11月就航。11114トン。航海速力21,5ノット。
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以下は「おーしゃんうえすと」と同じ。

さんふらわああいぼり 関西汽船
 乗船時期・・・2002年夏(神戸中突堤→大阪南港)
乗船した感想
 小豆島季節便を利用して神戸→大阪への500円クルージングをしました。お盆前の混雑期のフェリーにも初めて乗ったことになります。レストランも通常通り営業しているので、営業内容については特に変化はありませんでした。しかし、混雑期の名物である臨時席は悲惨なもので、元はラウンジの場所をソファーをのけて毛布を敷いただけでした。航海時間が短くて日帰りであればなんとか我慢できるでしょうけど、1泊となると野宿しているみたいな気分で嫌になるでしょう。大阪に着岸して90分後、再び九州に向かうので、清掃などの次の乗客への準備が大変だと思います。いつまでも船内でのんびりしていると迷惑になりますので、早めに下船するようにしましょう。


「さんふらわああいぼり」(神戸港中突堤にて)

シップデータ
 1997年12月就航。9245トン。航海速力22,4ノット。
 大阪〜神戸〜坂手(小豆島)。阪神〜坂手3000円。神戸〜大阪500円。
 04年度フェリーオブザイヤー第17位。
 05年度フェリーオブザイヤー第16位。
 06年度フェリーオブザイヤー第20位。

運航ダイヤ(小豆島季節便)
 ☆大阪南港(8:00発)→神戸中突堤(9:15着、9:35発)→坂手(12:30着)
 ★坂手(14:45発)→神戸中突堤(17:45着、18:10発)→大阪南港(19:30着)

おーしゃんうえすと オーシャン東九フェリー
 乗船時期・・・2002年春(徳島港→東京港)
乗船した感想
 就職活動の為に東京へ行くときに使いました。今でも「いしかり」の印象が頭に残っていて、久しぶりに普通のフェリーに初心にかえったみたいでした。おーしゃんうえすとの印象は、夕食時の定食が他船と比べて品数が豊富な割りに値段が安かったことです。やや割高なバイキングよりもこっちのほうが良いと思えるかもしれません。
 なおオーシャン東九フェリーは、スタンダードフェリーとカジュアルフェリーに分かれており、カジュアルフェリーは2等寝台のみなので配船に気をつけてください。
 晴れた日は最高の船旅になるもので、甲板に出て青い海に沈む夕日を眺めつつ身も心もリフレッシュされることでしょう。

シップデータ
 1991年9月22日就航。11522トン。航海速力21,5ノット。
 東京〜徳島〜北九州。東京〜徳島8610円。


運航ダイヤ
 ☆東京フェリーターミナル(19:10発)→徳島(翌日13:30着、14:30発)→北九州(翌日5:00着)
 ★北九州(19:10発)→徳島(翌日9:30着、11:30発)→東京フェリーターミナル(翌日5:00着)
 ※1 日曜及び祝祭日は東京フェリーターミナル・北九州には5:40到着
 ※2 北九州・東京発偶数日はスタンダードフェリー、奇数日はカジュアルフェリー(2等寝台のみ)
 ※3 北九州・東京発月末が31日など奇数日は運休
 ※4 偶数日スタンダードなどとこだわるあまり、台風一過後でも運休となる場合があります。

ばにあ 東日本フェリー
 乗船時期・・・2002年春(青森港→函館港)
乗船した感想
 青函連絡船の趣きをわずかに残しています。青函トンネルが開通し、鉄道は陸続きになったとは言えども、本州と北海道は橋がなく、自転車以上の車やトラックは今もなおフェリーのお世話になることになります。しかし、徒歩客は少なく春に乗ったら余裕で座敷に座れた上、大の字になって寝転がれました。毛布は案内所で300円で貸し出しますがちょっと高いですね。なお、2等室は1つのフロアに複数の区間に分かれています。仕切りは低い荷物棚ですので、ドアはもちろんカーテンもありませんので何をしようとも丸見えの状態です。
 この船は動ける範囲があまりありません。レストランは高くて品揃えもあまりよくありません。案内所や売店も出航後にすぐに閉まりますし、浴室などもお世辞にもきれいとは言えません。まあこの年代としては標準的なタイプでしょうけど、どうしても質の悪さは否めません。ただ、青函航路では唯一の2等寝台がありますので使えることには使えると思いますが、3時間40分という時間では何となくもったいないような感じがします。
 結論としてフェリーデビューの「ニューとさ」と同じ印象でした。

シップデータ
 1984年7月10日就航、5110トン、航海速力20,91ノット
 函館〜青森。1850円。

運航ダイヤ
 1日片道9便(夏休みは12便)で終日運航。所要時間は約3時間40分

いしかり 太平洋フェリー 
 乗船時期・・2001年夏(仙台→名古屋)、2002年春(苫小牧→名古屋)
乗船した感想
 クルーズ誌の人気投票で実施以来12年連続1位を獲得している名実ともに日本一のフェリーです。過去には海外の豪華クルーズ船も含めた投票で10位にランクされていたこともあります。サービスは姉妹船と同様ですが、最大の特徴はコンビニほどある売店の広さとシアターの座席の多さです。レストランの構造も変わっていますし、展望室もなくなったということで、「いしかり」は姉妹船とはかなり構造が異なっている印象があります。3隻の中では一番新しい船という理由もあるからかもしれませんが、姉妹船はもとより他社船にもないその居心地のよさが新造船ラッシュになりつつある現在でもトップの地位にいられる理由になっているのだと思います。
 A・B寝台を含む2等利用客にとっては展望室は非常に大きな存在だったのですが、「いしかり」から展望室はなくなりました。今までの展望室にはテレビが備え付けており、ビデオ放映によって映画が気楽に見られたのでありがたかったのですが・・・
 公室の多さならば「きたかみ」、姉妹船とは異なる内装ならば「いしかり」と使い分けるとよいでしょう。

「いしかり」(きたかみとのすれ違い時にて)

シップデータ
 1991年3月25日就航。14257トン。航海速力21,5ノット。
 苫小牧〜仙台〜名古屋。 苫小牧〜名古屋8400円
 04年度フェリーオブザイヤー第1位。
 05年度フェリーオブザイヤー第2位。
 06年度フェリーオブザイヤー第2位。

運航ダイヤ
 ☆苫小牧フェリーターミナル(19:00発)→仙台港(翌日9:20着、12:20発)→
       名古屋港(翌日9:20着)
 ★名古屋港(20:00発)→仙台港(翌日17:00着、20:00発)→
       苫小牧フェリーターミナル(10:45着)
 運航日:仙台〜苫小牧・・・毎日運航 仙台〜名古屋・・・隔日運航

ニューしらゆり 新日本海フェリー
 乗船時期・・・2001年夏(新潟港→秋田港)
乗船した感想
 東北旅行の時に、宿泊費と移動時間の節約のために利用しました。新潟に深夜発、秋田に早朝着だったのでほとんどの設備が営業終了しており、あまりよくわかりませんでしたが、何かレトロな感じがしました。02年、新潟〜小樽航路に新造船の就航に伴い定期運航から引退しました。普段は相生にある造船所で休んでいますが、ドッグ代船などとして時々復帰するときもあります。
 04年1月に舞鶴〜小樽航路に就航していた「フェリーらいらっく」の代打で一時復帰しましたが、同年7月の舞鶴〜小樽航路に超高速フェリーが就航しましたので再び引退しました。

シップデータ
 1987年4月24日就航。17309トン。航海速力23、5ノット。
 敦賀〜新潟〜秋田〜苫小牧。 新潟〜秋田2270円 障害者1140円。


運航ダイヤ(2001年当時のダイヤですので現在は異なっています。)
 ☆敦賀港(11:15発)→新潟港(22:50着、23:50発)→
     秋田港着(翌日6:30着、7:20発)→苫小牧東港(18:00着)
     ・・・敦賀港発月曜・水曜・金曜・土曜に運航
 ★苫小牧東港(20:45発)→秋田港(翌日8:15着、9:00発)→
      新潟港(15:30着、16:30発)→敦賀港(翌日4:30着)
      ・・・苫小牧東港発月曜・火曜・木曜・木曜・土曜に運航

さんふらわあくろしお (当時:ブルーハイウェイライン)
 乗船時期・・2001年夏(東京→那智勝浦)
乗船した感想
 「さんふらわあ」ファミリー最高の船。コンセプトは日本ということで、船内は浴衣姿もOKという珍しいフェリーでした。旅行会社の企画でダンスパーティーも開かれる船でしたが、01年秋に廃止され、「さんふらわあくろしお」も一時期、瀬戸内海のダイヤモンドフェリーの代船となったのち、大阪と釜山を結ぶパンスターフェリーの「パンスタードリーム」となりました。
 フェリー会社はトラック乗客に甘いと聞いたことがあります。これを初めて実感したのが悪いながら「さんふらわくろしお」でした。夕食時の一杯に水割り用の氷を用意したりしていました。また、夜中に酔ったトラック客がゴミ箱を蹴飛ばして、中身を散らかしたのが少し驚きました。しかし、他船でもトラック乗客が見られますが、夕食時や売店への買い物などほんのわずかな時だけであり、1日のほとんどをドライバー室で過ごしていますので、あんまり不愉快になる時はありませんから安心して下さい。

就航当時のダイヤ
 ☆東京フェリーターミナル(19:50発)→那智勝浦港(翌日8:05着、8:35発)→高知港(16:20着)
 ★高知港(20:00発)→那智勝浦港(翌日3:00着、3:20発)→東京フェリーターミナル(16:00着)

就航当時の運賃
 東京〜那智勝浦 8800円。東京〜高知 10600円。那智勝浦〜高知 5300円。

シップデータ
 1997年7月1日就航。9723トン。航海速力22,7ノット。旅客定員530名。積載可能車両数:乗用車70台、トラック105台。主機関馬力13500×2。

おおさかエキスプレス 宮崎カーフェリー
 乗船時期・・・2000年秋(大阪南港⇔宮崎港)
乗船した感想
 多くのフェリーの航海速度が22ノット前後という中、25ノットという速さを誇る船です。
 フェリー自体はそんなに揺れていませんでしたが、波しぶきが窓までかかってきました。内容は少ないですが初の船内バイキングでした。船で食べる夕食はいつもよりもおいしかったです。

「おおさかエキスプレス」(大阪南港にて)


シップデータ
 1997年7月28日就航。11933トン。航海速力25ノット。
 大阪〜宮崎。 8380円

運航ダイヤ
 ☆大阪南港〔かもめ埠頭〕(19:30発)→宮崎港(翌日8:20着)・・・毎日運航
 ★宮崎港(19:10発)→大阪南港〔かもめ埠頭〕(翌日7:30着)・・・毎日運航

さんふわらあこばると 関西汽船 
 乗船時期・・・2000年夏(大阪南港⇔別府観光港)、2003年春(神戸中突堤→大阪南港)
乗船した感想
 小さいときに親から「『さんふらわあ』は豪華客船やで」と常に聞かされていました。明石海峡を通過するたくさんの船舶の中でも船体の太陽のマークが特に目立ちます。確かにニューとさと比べると豪華客船でしたが、物足りなかったです。後日、調べによると「さんふらわあ」は昔の方が豪華客船らしくて、現在のは普通のフェリーだそうです。
 それでも、豪華フェリーの初めてでしたし、きちんと食事を取ったのもこのフェリーからです。大阪南港→別府観光港の寄港便は、到着時間も遅めでしたのでゆっくりと楽しめました。


シップデータ
 1998年4月就航。9425トン。航海速力22,4ノット。
 大阪・神戸〜松山〜別府。 大阪から神戸まで500円 松山まで5200円 別府まで7400円

運航ダイヤ
 ☆大阪南港(18:50発)→別府観光港(翌日6:20着)・・・毎日運航
 ☆大阪南港(21:00発)→神戸〔中突堤〕(22:15着、22:35発)→
    松山観光港(翌日6:15着、6:40発)→別府観光港(10:10着)・・・毎日運航
 ★別府観光港(17:00発)→松山観光港(20:50着、21:30発)→
    神戸〔中突堤〕(翌日5:30着、7:20発)→大阪南港(8:40着)・・・毎日運航
 ★別府観光港(19:00発)→大阪南港(翌日6:20着)・・・毎日運航
 ※ 正月、GW、夏休みなどには小豆島季節便もあり。

ほわいとさんぽう2 (当時:愛媛阪神フェリー)
 
乗船時期・・・2000年春(神戸六甲→松山観光港)
乗船した感想
 ニューとさの次に乗ったフェリーです。このフェリーで展望浴室のデビューをしました。乗客もそこそこで、松山には8:35着とやや遅めであったので、夜だけではなくて朝風呂も楽しみました。晴れた海原を見ながらの入浴の楽しさを教えてくれたフェリーでもありました。また、神戸港を出航する際、陸上係員のみなさんが手を振ってほわいとさんぽう2を見送っていました。このフェリーは大切にされているのだなと思いました。
 神戸港と松山観光港を結んでいましたが、現在は残念ながら廃止となり、「ほわいとさんぽう2」もフィリピンに売船されてしまいました。名前も「スーパーフェリー14」となって活躍しましたが、2004年2月26日夜に船内で火災が発生し、4分の1が火に包まれたため復活できるかどうかは難しいかもしれません。

就航当時のダイヤ
 ☆神戸六甲アイランド(22:55発)→今治港(翌日6:15着、6:35発)→松山観光港(8:25着)
 ★松山観光港(12:15発)→今治港(14:05着、14:35発)→神戸六甲アイランド(21:55着)

就航当時の運賃
 神戸〜松山 4980円。神戸〜今治 4170円。松山〜今治 950円。

ニューとさ 大阪高知特急フェリー
 乗船時期・・・2000年春(大阪南港→高知港)
乗船した感想
 記念すべき初めて乗ったフェリーです。初めてということで結構、興奮状態だったのですが、その後乗るフェリーに比べると劣りました。それでも出航前のドラの存在や、貸し毛布、大部屋雑魚寝と船旅初心者にとっては最適なフェリーであると後になってから思いました。
 このフェリーでは出航前のドラに驚き、夜中の船上から見る星空のきれいさに感動しました。船上は意外と風が強くて寒かったという感想もあります。翌朝にモーニングセットを注文し、高知港に入っていく様子を眺めつつ楽しい長距離フェリーの初体験でした。乗船当時の2等室は禁煙席と喫煙席が混じった1フロア共同の大部屋でした。禁煙席に座っていても室内は広いとはいえ密室になりますので臭いが室内一面に漂ってきました。フェリーにも完全禁煙化が進む中、ギリギリで洗面器のような灰皿も見られましたから貴重な体験だったと思います。
 その後2000年8月19日の「フェリーこうち」の就航に伴い引退しました。
 平成13年12月10日から廃止となった高知シーラインの航路であったあしずり港を受け継ぐ形であしずり港まで延長しましたが、思うよりも客の入りは悪く、毎日運行から週末・シーズンのみ毎日運行と減便になったのちに平成16年4月8日をもって休止となりました。これによって高知県西部のフェリー航路は消滅することになりました。
 また大阪高知特急フェリーも05年6月30日に航路廃止となりました。

シップデータ

 大阪〜高知〜あしずり。 大阪から高知まで4610円 【あしずりまで6600円】

当時の運航ダイヤ
 ☆大阪南港(21:20発)→高知港(翌日6:30着、7:30発)→あしずり港(11:50着)
 ★あしずり港(14:00発)→高知港(18:20着、21:20発)→大阪南港(翌日6:30着)

明石淡路フェリー(たこフェリー) _
 僕が明石市に住んでいることもあって、生まれた時から淡路島の祖父の家へ帰省する際に利用しています。たこイラストの「あさしお丸」、イルカイラストの「あさなぎ丸」、従来のシンプルな「あさかぜ丸」の3隻で終日運航しています。
 かつては車の場合は明石側ではフェリー乗り場から海岸線に沿って、朝霧駅前まで並び、乗船まで6時間待ち、岩屋側では乗り場から5分ほどやや離れた場所に臨時駐車場を設けたりするという場合もありましたが、明石海峡大橋の影響により今ではほとんど待たずに乗れるようになっています。当然ながら、経営は悪化している模様で、経営母体も明岩海峡フェリーから明石淡路フェリーへと変わっています。また、徒歩客は深夜のみしか乗船できませんでしたが、昨年から終日乗船可になりました。とはいえ、並行する高速船の明淡高速船との競争は激しいです。
 利用者の減少からか、ターミナル周辺のにぎわいも急速に寂しくなりました。明石側は隣接していたコンビニは撤退し、待合室の喫茶店も明岩海峡フェリーの晩期の一時期に閉店していました。岩屋側はもっと激しく、周辺にたくさんあったお土産店は全て閉店してしまいました。待合室も自動販売機のみで非常にさびしくなっています。にぎわい当時の面影を象徴していた第2駐車場も今年つぶされ、現在は狭い駐車場しか残っていません。
 僕にとってはもっとも思い出の深いフェリーなので、廃止にならないようにみなさんも明石にお寄りの際はぜひご乗船のご協力をお願いします。


運航ダイヤ

 終日運航(日中は1時間に2本、深夜は1時間に1本程度)
 昔は1時間に4本+臨時便のピストン運航で大盛況でした・・・

 05年度フェリーオブザイヤー第14位。
 06年度フェリーオブザイヤー第8位。

 運賃
 明石〜岩屋 320円。
 近くにある松帆の郷の温泉入浴券付きは往復960円で通常より380円もお得です。
淡路フェリー
  淡路フェリー(須磨〜大磯線)
 たこフェリーと同じく思い出深いフェリーでした。過去形ということでわかると思いますが、明石海峡大橋の開通と同時に廃止されました。神戸の須磨港と淡路島の大磯港を45分で結んでいました。こちらは神戸と大阪に近いということもあり、乗船待ちの車の列はどこまでもどこまでも続いていました。親戚によると乗船まで最高12時間も要したようです。
 架橋前、当時の利用頻度は、明石フェリー(当時も今も家族間ではこう呼んでいます)が混んでいて乗れない場合は、須磨へ行ってみる(こちらは会社名をほとんど呼ばす、ただ「須磨」だけで言い合っていました)との形でした。それでも乗れない場合は、仕方なく運転役の父を明石に残して、高速船(こちらは「岩屋からバス」で言い合ってました)で淡路に渡るという方法もありました。それほど当時は明石も須磨も、また、乗船したことがありませんが、大阪方面から洲本港、津名港へも非常に混雑していたのです。
 現在の須磨港のフェリーターミナル跡は何もなく、フェンスで囲まれたただの石の更地と化し、本当にフェリーがあったのか?と思えるほどです。ターミナルまで団地側を通るので、「深夜は静かに走行して下さい」の注意書きと、2階建ての駐車場が思い出です。一方、大磯港側は、廃止が近づくにつれ、大きなアンテナが2本立ち、今もあります。そして現在は電気会社の工場となっています。こちらは非常に広い駐車場で、正月、盆時期、GWなどでは屋台も出てくるほどでした。日中の神戸側は須磨港発着でしたが、深夜2時か3時くらいの便はハーバーランドからも発着していました。現在もゲートと駐車場が残っていますので、わずかにしのばれます。また、乗船している時の一番の楽しみは名物の竹ちくわを味わうことでした。あの景色もあの味も今は思い出の中。明石海峡大橋の完成によってたくさんの楽しい思い出が失われました。直接淡路を結ぶ航路だけではなく、四国などへの航路も廃止や縮小など影響が多いようです。しかし、この明石海峡大橋に淡路島と四国を結ぶ大鳴門橋の2つは、淡路島に住む人たちにとっては長年の夢だったということから仕方がないことかもしれません。
 また、現在はまだ計画の段階ですが、和歌山と淡路島を結ぶ紀淡海峡大橋の建設計画があるようです。

  淡路フェリー鳴門線
 このフェリーは淡路島の南端にある阿那賀港と徳島の亀浦港を結んでいました。こちらは大鳴門橋の影響を受けて廃止されました。完全廃止は平成8年ということで、昭和60年の大鳴門橋の完成後も非常に長い間に渡って頑張っていたようです。家族間ではあまり情報がなかったので、知らない間に廃止されていました。これが僕のフェリー歴の廃止第一号です。
 乗船はわずか1回だけでしたが、名物のうずしおの近くを通ったり、300トン(!!)と非常に小さなフェリー(あとで廃止間近による縮小が原因と知りました)だったので、手が海に届くほどでした。また、小さい船ながら、貴賓室もあって高松宮ご夫妻がこのフェリー会社を利用したとのパネル写真も誇らしげに飾ってありました。そして何よりも驚いたのは、僕の家族以外は誰も乗っておらず貸切船状態だったことです。これでは廃止されても仕方がないかもしれません。とはいえ、香川方面から海岸線に沿って車を進めて行き、海を渡って淡路島に行くには、一番の近道でした。
 このフェリーの廃止によって、自転車や原付による淡路島から四国への上陸は不可能となりました。しかし、本州から淡路島へは明石フェリーと南海淡路ラインによってまだ自転車や原付によって上陸することが可能です。
 恐らく僕が10年も前の小学生の時に初めて乗ったのが最初で最後の乗船でした。1回しかありませんでしたが、このように強烈な記憶を残しました。僕にとって、今一番もっとも知りたい思い出のひとつにあげられています。
宇高国道フェリー _
 淡路島へ帰省の際にたまには讃岐うどんを味わいたい時に、四国周りルートをとる時がありますので、その際によく利用しているフェリーです。瀬戸大橋の開通によって利用者数が減少するにも関わらず、現在も宇野港〜高松港間を3社(他に四国フェリー、本四フェリー)が競合しています。乗船料も390円と、電車経由で行くよりも非常に安いです。
 最近は乗船していない為によく覚えていませんが、確かカラオケルームがあったように思います。


 運航ダイヤ
 終日運航。日中・深夜も30分に1本の割合で出航。
 他2社も同じでかなり盛況のようで、瀬戸大橋の影響はほとんどないように思ってしまいましたが、満員になった便に遭遇したことがありませんからやはり厳しいのでしょう。ちなみに僕の家は車で瀬戸大橋を渡った事はありません。運転役の父からしたら明石から四国経由で淡路まで運転ずくしでは疲れるので、海を渡るときくらいは休みたいのでしょう。フェリーは運転手の疲労回復と安全運転の役割も果たしています。

 運賃
 高松〜宇野 390円。四国フェリーも同じ。本四フェリーは300円。ちなみに電車での高松〜宇野は茶屋町駅経由で遠回りになりますが、1470円と4倍もします。
天保山渡し舟
 2002年春に大阪天保山へスタープリンセスが入港しましたが、全体の写真を撮るには対岸のUSJのある桜島方面へ渡る時に使いました。市営の渡し舟なのでタダです。人はもちろん、自転車も乗せてもらえますがバイク(原付含む)や車は不可です。しかし、船は小さいのでかなり揺れます。乗船時間は5分ほどですが、軽い酔いを覚えました。USJへは歩いて20分ほどかかります。天保山からは直接USJへ近づくキャプテンラインなどのシャトル船も発着しています。


 運航ダイヤ
 6時〜19時に1時間に2〜4本。元旦運休。
JR西日本宮島航路 
 日本三景安芸の宮島へ行くための航路です。ここで珍しいのはJRが運営する船なので、乗船券は普通の切符であることです。もちろん、青春18きっぷで乗れる唯一の船です。電車の長旅に疲れていたので、潮風にあたるのは気持ちよかったです。面白かったのは宮島で、宮島には電車がないのに普通の駅のように路線図があって自動券売機もあるので少し奇妙に思いました。それに宮島にみどりの窓口があるのも・・・宮島口よりも遠くに行く客は、本州側に着いてもきっぷは回収せずにそのまま歩いて6分ほどにある電車線のホームに向かいます。ちなみに乗用車も乗れますが、料金は宮島にて着岸後支払います。電車のJRがフェリーを?・・・ある意味面白い航路といえるでしょう。今では珍しいように思いますが、瀬戸大橋や青函トンネルが完成する前までは、本州と島を結ぶ航路にはJR(国鉄)が青函航路など運営していて普通のようでしたが、最後に残った航路として頑張って欲しいものです。
 乗船時間は10分です。航海中は観光船を兼ねているらしく、厳島神社のシンボルである大鳥居沖を経由してくれます。

 運航ダイヤ
6時から22時まで1日51便プラス臨時便が10分間隔で出航







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